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GDPでドイツに抜かれる? 日本は今年4位転落の瀬戸際

熊野英生・第一生命経済研究所 首席エコノミスト
ドイツのショルツ首相(ベルリンの首相官邸で新年のスピーチを録画)=2022年12月30日、ロイター
ドイツのショルツ首相(ベルリンの首相官邸で新年のスピーチを録画)=2022年12月30日、ロイター

 2023年のびっくり予想である。ドイツの国内総生産(GDP)が、今年中に世界3位の日本を抜く可能性がある。もしそうなると、日本は世界4位に転落する。

 日本は1968年に当時の西ドイツを抜いて世界2位に躍り出た。しかし、2010年に中国に抜かれて3位に落ちた。中国は、人口が日本の10倍以上なので仕方ないと思える。だが、ドイツは人口が日本の7割以下だ。

インフレ率や為替を加味すると……

 国際通貨基金(IMF)の経済見通し(22年10月)では、日本の22年の名目GDPは4兆3010億ドルで、ドイツは4兆130億ドルである。まだ、両者には6.7%の開きがある。23~27年の予測値でも辛うじて日本は逆転されない見通しになっている。

 しかし、今後のドイツのインフレ率、実質成長率、為替レートの変化次第では、日本が逆転される可能性が残る。ドイツのインフレ率は、22年11月は前年同月比11.3%、12月は同9.6%で、日本の同3.7%(除く生鮮食品、22年11月)よりはるかに高い。

 IMFによる23年の実質GDPの予想は、日本が前年比1.6%、ドイツが同マイナス0.3%と、日本の方が勝っている。しか…

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第一生命経済研究所 首席エコノミスト

1967年山口県生まれ。横浜国立大学経済学部卒業。90年、日本銀行入行。調査統計局などを経て、2000年、第一生命経済研究所入社。11年4月から現職。専門は金融政策、財政政策、金融市場、経済統計。