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渦中の「ビッグモーター」店舗を訪れて驚いた

川口雅浩・経済プレミア編集部
ビッグモーターの店舗に立ち入り検査に入る国土交通省の職員たち=さいたま市緑区で2023年7月28日、幾島健太郎撮影
ビッグモーターの店舗に立ち入り検査に入る国土交通省の職員たち=さいたま市緑区で2023年7月28日、幾島健太郎撮影

 中古車販売大手ビッグモーターをめぐる動きが慌ただしい。同社は損害保険金を水増しするために車の修理で不正を行った疑いが強まり、国土交通省が7月28日、全国の34店舗に立ち入り検査を行った。店舗前の街路樹が不自然に枯れる問題では、国交省や一部の自治体が調査に乗り出した。渦中のビッグモーターは今どうなっているのか。東京都内の店舗を訪ねてみた。

 筆者が訪れたのは都内のある店舗だ。とにかく広い。駐車場は広大で、多数の中古車が並んでいる。筆者が来客用の駐車場にクルマを止めようとすると、営業マンが近寄ってきた。

 「冷やかしですか?」。筆者が中古車の購入でもクルマの売却でもないと告げると、営業マンはこう語った。筆者が「ビッグモーターがどんな店なのか見学に来た」と話すと、営業マンは雑談に応じてくれた。

「ウチにも除草剤まいてくれ」

 「朝から非通知の無言電話がたくさんかかっています。そうかと思うと、『お前んとこ、何やってんだ。ウチの家の前にも除草剤まいてくれ』という電話もかかってきます。電話に出た女性社員の中には泣き出してしまった者もいます」

 営業マンは店舗へのいやがらせや社員の混乱ぶりを語ってくれた。ビッグモーターの保険金不正請求などは許されることではないが、すべての店舗や社員が不正を働いていたわけではないだろう。関係ない社員が電話を受けたとしたら、気の毒だと思った。

 ビッグモーターでは一部の店舗前で街路樹が不自然に枯れ、除草剤との関連が指摘されている。同社の和泉伸二社長は25日の記者会見で、10年くらい前の話だとしながらも「雑草やごみを取り除こうと、認識の甘さから除草剤をまいてしまい、街路樹に影響を与えたことはあると思う」と語っている。

 筆者が訪れた店舗はどうか。営業マンに尋ねると、「ウチの店は除草剤をまいていません。自治体からも問い合わせがありましたが、見ていただければわかるように、店舗前の街路樹は…

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経済プレミア編集部

1964年生まれ。上智大ドイツ文学科卒。毎日新聞経済部で財務、経済産業、国土交通など中央官庁や日銀、金融業界、財界などを幅広く取材。共著に「破綻 北海道が凍てついた日々」(毎日新聞社)、「日本の技術は世界一」(新潮文庫)など。財政・金融のほか、原発や再生可能エネルギーなど環境エネルギー政策がライフワーク。19年5月から経済プレミア編集部。