スマートフォンなどに搭載する半導体チップの設計・開発を手がける米クアルコムが10月24日(現地時間)から3日間、米ハワイ州マウイで自社イベント「スナップドラゴンサミット」を開催。高機能スマホ向けの「Snapdragon 8 Gen 3(スナップドラゴン・エイト・ジェン・スリー)」を発表した。
クアルコムの半導体チップは、これまで高価格帯スマホへの採用で高いシェアを維持してきた。今回の新チップでは、AI(人工知能)を処理する能力を大幅に引き上げ、チャットGPTなどの台頭で注目を集める生成AIを端末上でスムーズに実行できるようにした。実際に現地に行ってきたので注目点をリポートしたい。
AIの処理性能が大幅向上
Snapdragonのようなスマホ向けチップには、心臓部となるCPU(中央演算処理装置)だけでなく、映像を高速に処理し、近年はAI処理にも欠かせない存在となったGPU(画像処理用演算装置)などが一体となって搭載されている。
Snapdragon 8 Gen 3はいずれの性能も向上しているが、特に強化したのは、AI特有の処理を高速化するNPU(ニューラルネットワーク処理装置)と呼ばれる装置だ。現行のSnapdragonに組み込まれたNPUの約2倍に性能を高めた。
また、メタ(旧フェイスブック)が開発した大規模言語モデルも搭載するなど、メーカーがスマホ開発でAIを取り込みやすくしている。
例えば現状の一般的なスマホでAI機能の「グーグルアシスタント」に質問をすると、ネットワーク上のサーバーを経由して、その答えが返ってくる。だが大規模言語モデルを端末に内蔵すれば、ネットにつなぐ必要なく処理を行える。応答速度が上がるほか、プライバシーが守られるのも利点だ。
生成AIにも対応しやすく
処理能力が上がったことで、文字や画像から自動で絵を書き起こす生成AIにも対応しやすくなる。
今回のイベントでは、一例として「フォト・エクスパンション」という機能が…
この記事は有料記事です。
残り676文字(全文1507文字)







