A太さん(32)は従業員200人ほどのコンサルティング会社で働いています。最近、夜間や休日にテキパキ仕事をこなす同僚が成績を上げ、社内で仕事のオンとオフの区別があいまいになりました。仕事とプライベートをしっかり分けたいA太さんは悩んでいます。
A太さんは所属する10人のチームのメンバーと社内のチャットツールでつながり、会社貸与のスマートフォンかパソコンでやりとりをしています。
社用のスマホは帰宅後や休日も緊急対応に備えて電源はオンにしておくことがルールです。ただし、時間外の対応は義務付けられていません。管理職が時間外に不要不急の連絡をすることは禁止されています。
A太さんは今の仕事にやりがいを感じており、残業や休日出勤もいとわないタイプですが、オンとオフの切り替えはしっかりしたいと考えています。勤務時間中は集中して仕事をしますが、帰宅後や休日は社内のチャットにアクセスしないようにしていました。
同僚は「手元に仕事を残したくない」
ところが、同期のB輔さん(32)が同じチームに入ってから、オンとオフの切り替えをきちんと行う自分のやり方を続けるべきか、悩むようになりました。
B輔さんはオンとオフの切り替えがあいまいです。業務時間中でもリサーチや打ち合わせと称して、ふらりと外出し、数時間職場を不在にすることも度々あります。
しかし、B輔さんは会社にいなくとも社内のチャットツールや顧客とのメール対応は迅速です。上司に指示された企画書や資料も、チームで一番先に提出します。「手元に仕事を残しておくのが嫌なので、先に済ませるんです」と、本人は言います。
また、B輔さんは自宅に持ち帰ったパソコンで深夜や休日にも作業をすることが少なくありません。「資料の作成は顧客が休んでいる間に進めるのが一番効率的。顧客が動いている間は、顧客に対応すべきだ」という考えのようでした。
そうした対応が評価されたのか、B輔さんは…
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特定社会保険労務士
大阪市出身。2023年、大阪大学大学院法学研究科博士後期課程単位取得退学。法学博士(大阪大学2026年)。井寄事務所(大阪市中央区)代表。著書(共著)に『労働事件予防の実務』(第一法規)など。http://www.sr-iyori.com/







