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60歳で再雇用「毎月2万円の生命保険料」払う必要ある?

岩城みずほ・ファイナンシャルプランナー
 
 

 会社員のAさん(60)は定期付き終身保険の保険料を毎月約2万円支払っています。定年退職後、再雇用で働いていますが、収入が大きく減ったため、保険料の支払いを負担に感じています。

 若い頃に加入した契約期間の長い死亡保障などの生命保険について、定年を機に見直すのは合理的です。もう必要でない保険は解約するほか、保障をある程度残して保険料負担をなくす「払い済み保険」や、負担を減らす「減額」という方法があります。

「払い済み保険」とは

 払い済み保険とは、終身保険など貯蓄性のある保険について、今後の保険料の支払いをやめ、その時点で受け取る解約返戻金を原資に、同じ種類の保険か、養老保険などに変更することです。

 保障額は小さくなりますが、現在と同じ期間の保障を続けることができます。ただし、前の保険に付けていた特約はなくなります。

 減額は保障の一部を解約して、保険金額を下げることです。特約を全部とってしまい、主契約だけにする方法もあります。

 いずれも一定の保障は続きますが、商品によっては支払いの条件が変わる場合もあります。変更後の保障がどうなるのか、あらかじめ保険会社に確認する必要があります。

 まず保険の解約について考えてみましょう。掛け捨ての定期保険であれば、契約期間の終了をもって更新をしないという選択があります。

 Aさんのような定期付き終身保険の場合も考え方は同じです。子供の成長や自身の年齢を考え、大きな金額の死亡保障はもう不要ということならば、定期保険を減額するか、解約すればよいでしょう。貯蓄性のある終身保険は払い済み保険にするとよいでしょう。

インフレ下の保険を考える

 さらにもう一点、インフレが進んでいく状況で終身保険の持ち方について考えてみます。

 保険料の払い込みを自身の定年退職の時期に終えるように契約している人は多いでしょう。定期付き終身保険の場合、定期保険は終了しますが、一般に…

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ファイナンシャルプランナー

CFP認定者、社会保険労務士、MZ Benefit Consulting 代表取締役、オフィスベネフィット代表、NPO法人「みんなのお金のアドバイザー協会」副理事長。金融商品の販売によるコミッションを得ず、顧客本位の独立系アドバイザーとして、家計相談、執筆、講演などを行っている。著書に「結局、2000万円問題ってどうなったんですか?」(サンマーク出版)など多数。