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楽天グループの携帯事業「アメリカならグッドチャレンジ」

山口敦雄・経済部
楽天証券社長の楠雄治さん=東京都港区で2024年4月15日、山口敦雄撮影
楽天証券社長の楠雄治さん=東京都港区で2024年4月15日、山口敦雄撮影

楠雄治・楽天証券社長インタビュー(2)

 1999年10月に株式委託手数料が自由化されて今年で25年。楽天証券はみずほフィナンシャルグループ(FG)傘下のみずほ証券から49%の出資を受けた。楽天証券の楠雄治社長にみずほFGとの連携や楽天グループの金融事業再編の影響などについて聞いた。

 ――昨年10月の手数料無料化の結果、楽天証券の親会社である楽天証券ホールディングス(HG、楽天グループの100%子会社)の上場が延期になったという見方があります。

 ◆楽天証券HGの上場に向けて昨年9月ごろから投資家をまわっていた。投資家の反応は無料化した後の収益のトラックレコード(実績)をみたうえでバリエーション(企業価値評価)をかけたいというものだった。手数料無料化により利益面で影響が出ることもあり、年内に上場するのであれば、影響範囲の不確実性からディスカウントせざるを得ないことになった。そこで上場を延ばすことになった。

 そして楽天グループの(財政)事情も含めて昨年11月にみずほ証券から追加で出資(29.01%分)を受けることになった。

 ――みずほ証券の出資比率は49%に高まった。楽天グループとの関係で変わったことはありますか。

 ◆楽天証券への楽天グループの出資比率は51%あり、楽天ポイントや楽天カード、楽天銀行との連携など基本線は変わらない。ブランドも楽天証券のままだし、コーポレートカラーも楽天グループの赤を楽天証券でも活用する。そこにみずほFGのサービスが加わり顧客の選択肢が増えることになる。

みずほ証券「社債」に強み

 ――みずほFGとの連携強化のメリットは。

 ◆みずほ証券は株式や債券の引き受けなどの投資銀行業務が強い会社だ。特に社債の引き受け業務が圧倒的に強い。これから金利が上昇してくると社債は非常にパワフルな金融商品になる。優良企業の社債であれば、ほぼ確定利回り商品だ。社債引き受…

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経済部

1974年生まれ。明治学院大法学部卒、同大大学院経営学修士。ビジネス誌「週刊エコノミスト」編集部記者、毎日新聞出版図書第二編集部編集長、学芸部を経て経済部。メガバンク、財界、デジタル庁、経済プレミア編集長を担当。現在、財務省と内閣府を担当。著書に「楽天の研究」(毎日新聞社)がある。