A太さん(23)は大阪の従業員200人の精密部品メーカーの総務部で働く新人社員です。地方出身のA太さんは年末年始に地元に帰省し、学生時代の友人や家族と過ごすのを楽しみにしています。でも、年明けに職場に戻る際、土産を買うべきかどうかを考えると、少し憂鬱な気分になります。
A太さんはお盆休みにも帰省しましたが、その時は職場へ土産を買うことは思いつきませんでした。夏休み明けに出勤したところ、海外旅行に行った複数の先輩社員から土産をもらうことになりました。
その時、先輩社員から「A太さん、帰省は楽しかった?」などと声を掛けられ、土産を買ってこなかったことで気まずい思いをしました。
その日の昼休み、他部署にいる同期のB介さんと社員食堂で一緒になりました。A太さんはB介さんに職場に土産を買ってきたかどうか聞いてみました。
B介さんは「母親がうるさく言うので一応買ってきたけれど、チームのメンバー(約10人)の分だけ買えばよいのか、部署のメンバー(約30人)全員分が必要なのか悩んだ」と言います。
さらに、「地元の銘菓を買おうとしたが、全員分(30個入り)となると値が張るため、チームのメンバー分より少し多めの15個入りを買ってきたが、全員に渡らなくて困った」とのことでした。
A太さんは旅行に行った時に土産を買う習慣がありません。地元のもので何を買えばよいのか、誰まで配ればよいのか、予算も含めて頭を悩ませています。
職場への土産は義務でないが
職場への土産について考えてみます。当然ですが、職場へ土産を買うことは義務ではありません。会社によっては、土産を渡すことを禁止しているところもあるようです。
他方、A太さんの会社のように土産を配ることが日常的に行われている会社もまだまだあります。
転職サイト「女の転職type」などを運営するキャリアデザインセンターが2024年5月、会員の働く女性640人を対象に行った「職場で土産を配る文化があるか」という調査によると、…
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特定社会保険労務士
大阪市出身。2023年、大阪大学大学院法学研究科博士後期課程単位取得退学。法学博士(大阪大学2026年)。井寄事務所(大阪市中央区)代表。著書(共著)に『労働事件予防の実務』(第一法規)など。http://www.sr-iyori.com/







