東芝が米原発破綻の損失穴埋めのため2018年に2兆円で売却した半導体大手、キオクシアホールディングス(旧東芝メモリ)がようやく上場した。上場日の終値に基づく時価総額は約8630億円で、売却価格の半値以下だった。一方、東芝は23年12月に国内投資ファンドなどが買収して上場廃止され、丸1年がたつ。再上場への道筋は見えてきたのか。
業績は赤字続き
キオクシアホールディングスが東証プライム市場に上場した12月18日、早坂伸夫社長は記者会見で「まずは上場し安心した。技術力、競争力には自信がある。企業価値向上に努めたい」と語った。
米投資ファンド、ベインキャピタル率いる日米韓連合の傘下に入った当初は「3年で上場」が目標だった。その後2度、上場の機会はあったが「想定する株価に届かない」などの理由で手続きが中断された。時期を探るうちに市場の評価は次第に下がっていった。
評価が低い理由は明確だ。会社が稼げていないからだ。作っているのは「NAND(ナンド)型フラッシュメモリー」。半導体の一つでスマホ、パソコンに内蔵され、情報を記憶する能力がある。
世界シェア3位だが競争相手は多い。需要次第で価格が激しく上下する。2024年3月期まで5年間のキオクシアの年間連結最終(当期)損益はそれぞれ赤字、赤字、黒字、赤字、赤字だった。損益を単純合算すると4671億円の赤字になる。業績はかなり厳しい。
業界再編の“目”に?
半導体はこの数年、株式市場で脚光を浴びてきた。しかしそれはメモリーとは異なる「ロジック半導体」だ。スマホの性能が飛躍的に向上したのもこの半導体の開発競争のたまものだ。
キオクシアが単独で…
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