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NISAの次は「イデコ改革」老後資金作りを柔軟設計

渡辺精一・経済プレミア編集部
=Getty Images
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 2025年の年金改正で、確定拠出年金(DC)の使い勝手が高まりそうだ。掛け金の拠出限度額を引き上げ、個人型「イデコ(iDeCo)」は70歳になるまで加入できるようにする。24年は少額投資非課税制度(NISA)が拡充されて利用が大きく伸びたが、次はイデコ改革に焦点が移る。

「企業年金なし」はイデコ掛け金が大幅アップ

 DCは、公的年金に上乗せする私的年金制度だ。会社が従業員のために導入する企業型DCと、個人が任意加入するイデコがある。

 ともに、掛け金を個人ごとに区分して加入者が運用する仕組みで、掛け金は課税されず、投資信託などの運用益も非課税になる税優遇がある。

 近年、二つの要因からDCの存在感が高まっている。

 一つは、少子高齢化だ。現役世代が減り平均余命が延びるなか、公的年金は制度を持続させるために給付水準を調整する「マクロ経済スライド」を導入している。この結果、将来の給付水準は下がると見込まれる。

 公的年金が老後を支える大きな柱であることは揺るがないが、自助努力で上乗せする私的年金の役割が重みを増している。

 もう一つは、働き方やライフコースの多様化だ。老後生活のニーズや価値観はさまざまで、個人の状況に応じて老後資金作りをしやすくする柔軟な制度が求められる。

 こうした点から、政府はDCの使い勝手を高める改正に乗り出す。柱は大きく二つだ。

 第一に、DCの拠出限度額を増やす。

 まず、企業型DCから見ていこう。現在の拠出限度額は月5万5000円。確定給付型企業年金(DB)もある人は月2万7500円だ。

 改正では、賃金上昇を反映して拠出限度額を月6万2000円と7000円アップする。…

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経済プレミア編集部

1963年生まれ。一橋大学社会学部卒、86年毎日新聞社入社。大阪社会部・経済部、エコノミスト編集次長、川崎支局長などを経て、2014年から生活報道部で生活経済専門記者。18年4月から現職。ファイナンシャルプランナー資格(CFP認定者、1級FP技能士)も保有。