自動車の祭典「東京オートサロン」が1月10~12日、千葉市の幕張メッセで開かれた。新春恒例のオートサロンは世界最大級のカスタムカー(特別仕様車)のイベントで、開幕初日は自動車メーカー各社が記者会見を行う。ところが今年、日産自動車の会見はなかった。どうしてなのか気になって会場で聞いてみた。
近年、オートサロンの存在感は高まっている。日本自動車工業会が主催する隔年開催の「ジャパンモビリティショー」(旧東京モーターショー)よりも、クルマ好きの注目度が高く、自動車メーカーにとってアピールの場になるからだ。
このため自動車メーカーのトップが会見に登壇することが多い。これまでトヨタ自動車の豊田章男会長は毎年トップバッターとして登場してきた。ところが今年は米国出張の疲労を理由に急きょ欠席となった。
豊田氏は不在だったが、今年も初日の10日午前9時半のトヨタを筆頭にリレー方式で会見が始まった。しかし、なぜか日産幹部の姿はなかった。例年、日産はオートサロンで会見を行ってきた。
3年前はトップ同士が火花
2022年1月のオートサロンはコロナ禍のためオンラインだったが、日産の内田誠社長兼最高経営責任者(CEO)が新型「フェアレディZ」を初公開。日本では14年ぶりのフルモデルチェンジで、事実上7代目となる新型Zは22年のオートサロンの目玉のひとつだった。
これに対抗する形で、豊田氏が「日産のみなさん、Zには負けませんから。聞いてる? Zには負けませんから」と発言したことは、毎日新聞経済プレミアでリポートした。
そんな豊田氏の発言を受け、内田氏が「いえいえ、絶対に頑張ります。我々も負けないです」などと応じた。オートサロンはメーカーのトップ同士がユーモラスに火花を散らす社交の場でもあり、クルマ好きを楽しませた。
ところが日産は今回、内田社長が登場しないだけでなく、記者会見そのものを行わなかった。大手メーカーではトヨタに続き…
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