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今年の確定申告は「日付印廃止」提出を証明する方法は?

渡辺精一・経済プレミア編集部
=Getty Images
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 2024年分所得税の確定申告が近い。今回は、税務署の手続きで、これまでと大きく変わった点がある。申告書を受け取った際、申告書控えに押す日付印を廃止したことだ。日付印は「申告した」という事実を示し、金融機関や公的機関の手続きで提出を求められることも多かった。廃止に伴う影響や注意点を考える。

「業務の抜本的見直し」から押印を廃止

 国税庁は、納税者から確定申告書や開業届などを受け取った際、納税者から求めがあれば、その控えに収受日付印を押印する運用をしてきた。

 税務署の窓口に申告書を提出する際は、控えを持参すれば日付印を押印し、郵送で提出する際は、申告書の控えと返信用封筒を同封すれば、控えに日付印を押印して後日返送する仕組みだった。

 控えへの日付印押印は行政手続きの運用上の慣例で、国税庁に限らず他省庁でも一般的に行っている。

 国税庁が、こうした運用をしてきた理由は何か。

 まず、納税者が「この日に申告した」という事実を後日確認できるようにすることで、トラブルを防ぐ意味合いがあった。税には申告期限がある。仮に何らかの事情で「未提出」とされても、納税者は日付印を示せば「確かに申告した」と主張できる。

 これに実務上の理由も加わった。金融機関への融資申し込みや、行政機関への補助金・助成金の申請には、必要書類として日付印入りの申告書控えを求めることが多い。融資の審査では所得や収益を確認し、補助金や助成金では不正受給防止のために納税が適正に行われていることを確認するために使ってきた。

 だが、国税庁は25年1月から、この日付印の押印を取りやめた。申告の際は、正本のみを提出するよう求めている。

 廃止…

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経済プレミア編集部

1963年生まれ。一橋大学社会学部卒、86年毎日新聞社入社。大阪社会部・経済部、エコノミスト編集次長、川崎支局長などを経て、2014年から生活報道部で生活経済専門記者。18年4月から現職。ファイナンシャルプランナー資格(CFP認定者、1級FP技能士)も保有。