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「有休の強制消化」に戸惑う入社3年目25歳営業マン

井寄奈美・特定社会保険労務士
=Getty Images
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 A太さん(25)は専門商社で働く営業マンです。上司や同僚、取引先にも恵まれ、毎日が充実していますが、有給休暇の取得で困ったことが起きました。

 A太さんはオンとオフの切り替えをきちんとしたいと考えています。このため、定時退社と毎年度の有休の完全消化を実行しています。

 ところが新年度から会社側の意向で、社員の有休取得率を上げるため、「年次有給休暇の計画的付与」を始めると告知がありました。人事部に聞くと、連休の谷間などに会社が有休の強制消化日を年間5日設定するとのことでした。

 会社がそんなことをしてくれなくとも、A太さんは有休消化率100%を達成しています。これまで自由に取得できた有休の日を会社に勝手に決められたくありません。どうしても計画に従わなければならないのか、戸惑っています。

会社の有休付与ルール

 A太さんの会社では、有休は毎年4月1日に一斉に付与されます。入社1年目は年10日、2年目は年11日、3年目は年12日です。以降、労働基準法の規定に沿い、勤続年数に応じて付与日数が増えます。入社6年目以降は毎年20日となります。

 今年、入社3年目になるA太さんは、4月に年12日の有休を得ることができます。1カ月に1回、有休を使うことができるようになるため、ひとまず4月から9月まで、6日分の有休を取得する計画を立てました。

 ところが、新年度から会社が年5日の有休消化日を決めることになりました。A太さんの場合、年12日のうち、自分が好きなように使うことができる有休は、残る7日しかありません。せっかく立てた自分の計画の見直しを迫られ、自由な時間が奪われたように感じています。

「年次有給休暇の計画的付与」とは

 A太さんの会社が導入予定の「年次有給休暇の計画的付与」とは、労働基準法に定めがある制度です。会社は社員の過半数で組織する労働組合もしくは社員代表と労使協定を結ぶことで、社員が…

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