千葉県の新京成電鉄が2025年4月1日付で親会社の京成電鉄に吸収合併され、「京成松戸線」として新たなスタートを切った。東京通勤圏の松戸駅(千葉県松戸市)と京成津田沼駅(同県習志野市)を結ぶ26.5キロの路線で、ピンク色を基調とした派手な車両デザインでも知られる。
一方、関西でも泉北高速鉄道が親会社の南海電気鉄道に吸収合併され、4月1日から「南海泉北線」となった。こうした流れは今後、他の大手私鉄に波及する可能性があるが、利用客にとっては何が変わったのだろうか。実際に沿線を訪れて確かめてみた。
東京近郊路線として70年の歴史
新京成電鉄は旧陸軍鉄道連隊の演習線跡地に整備された路線だ。終戦後に跡地の使用許可を得た京成電鉄が子会社として新京成電鉄を設立し、旅客路線化を進めた。全線開業は1955年。その後は沿線で住宅地開発が進み、通勤通学路線として経営基盤を確立している。
同社は京成電鉄の子会社だったものの、86年に省エネ性能に優れたVVVFインバータ制御の車両を導入するなど、独自の経営を行っていた。現在、主流となっている制御方式で、親会社の京成電鉄どころか、他の大手私鉄にも先駆けた本格導入だった。
しかし近年、新型コロナウイルス感染症の流行などで状況は変わり、経営のスリム化を図った京成電鉄が新京成電鉄の全株式を取得。22年に完全子会社化した。これにより別々の鉄道として運営する意味もうすれ、今回の合併に至ったわけだ。
「新京成色」は一掃?
筆者は合併から約2週間が経過した4月15日、まずは松戸駅に向かった。
松戸駅はJR常磐線との接続駅。京成グループ独自の駅舎はないものの、合併前は新京成関連の案内掲示が多かった。当然ながら、これらはすべて「京成」に修正され、駅名標も京成式のデザインに変わっていた。
独自の駅舎を持つ他の駅も同様で、出…
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