新NISA(少額投資非課税制度)は若い世代を投資に招いたが、世界株の投資信託が人気を集めるのに対し、個別の日本株への関心はそれほど高くない。日本株の最低投資額が割高なことがクローズアップされており、東京証券取引所は4月、最低投資金額を10万円程度に引き下げることを求めた。
約3万円でアップルの株主に
日本の株式市場には「株式100株=1単元」を売買単位とする「単元株」制度がある。個別株の最低投資額は「株価×100倍」で、株価1000円の企業なら最低10万円が必要だ。
米国や欧州の市場では株式を1株単位で売買できる。時価総額世界一の米アップル(7月3日終値213.55ドル)でも、日本円で3万円程度を投資すれば株主になれる。
これに比べ日本株への投資のハードルは高い。値がさ株の代表格キーエンス(7月4日終値5万7000円)の投資には最低約570万円が必要だ。
東証は、個人投資家が投資しやすい環境整備のため「少額投資の在り方に関する勉強会」を設け、4月、報告書を公表した。アンケートをもとに「個人投資家が求める最低投資額は10万円程度」という目安を示し、株式分割など引き下げに向けた方策を企業が自発的に検討することを求めた。
東証は最低投資額が高い水準にあることを問題視しており、2022年には最低投資額を50万円に引き下げるよう企業に要請していた。株式分割を実施する企業は増え、25年3月末の達成率は95%になったが、一段の引き下げを促す背景には、新NISAの「日本株離れ」がある。
「家計の安定的な資産形成」を支援するNISAは、24年に制度を恒久化し、投資額の上限を広げるなど、大幅リ…
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