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取引先で若手社員が「カスハラ被害」会社はどうする?

井寄奈美・特定社会保険労務士
=Getty Images
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 A夫さん(50)は家電メーカー子会社の営業部長です。取引先の大型家電量販店で数カ月前から販売スタッフとして働くB子さん(25)が職場で過呼吸になり、クリニックに運びこまれたとの連絡を受け、驚きました。

 A夫さんは早速店舗に向かい、自社から同じく販売スタッフとして出向いているC太さん(28)に話を聞きました。すると、B子さんは在庫確認の方法をめぐり、量販店社員のD子さん(42)と行き違いがあったとのことでした。

 B子さんがD子さんから「何度伝えたらわかるんですか。商品を売る気持ちが本当にあるんですか。私たちの足を引っ張らないでください」など、バックヤードで強い口調で責められているのを現場にいた社員が聞いていました。B子さんはその場で過呼吸になり、座り込んでしまったとのことでした。

 A夫さんのB子さんに対する評価は、営業職として自己主張は強くありませんが、細やかな気遣いで相手の要望を察し、ひとつずつ仕事を確実にこなすタイプというものでした。取引先の売り上げの足を引っ張るような行動をとることは考えられません。

取引先の職場で倒れて休職

 C太さんによると、D子さんは相手を見て対応を決めるタイプのようです。自分の意見をはっきり言うC太さんには何も言ってきませんが、口答えをせずに黙々と指示に従うB子さんには、「そこまで言う必要があるのか」というほど、くどくど言うそうです。

 A夫さんが思い返すと、月1回の本社の部門会議でB子さんと顔を合わせた際、月を追うごとにB子さんの表情が暗くなっている印象がありました。「店舗はどう?」と声をかけると、最初の頃は「覚えることが多くて充実しています」という返事でしたが、最近は「日々勉強することばかりです」と、下を向いてしまうことが続いていました。

 B子さんは心療内科を受診し、医師の診断で、しばらく会社を休むことになりました。少し落ち着いてからA夫さんが話を聞くと、…

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