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「相続コンサル」から高額請求! 相続手続きの落とし穴

元木翼・司法書士法人・行政書士法人ミラシア代表
=Getty Images
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 神奈川県在住のAさん(60代女性)は、父親を亡くし、すでに母親も他界していたため、相続手続きを進めざるを得ない状況になりました。

 相続人はAさんと、海外に住む妹の2人です。

 妹とは時差や距離の関係で細かな連絡が取りにくく、実質的にはAさんが中心となって手続きを進めなければならない状況でした。銀行や法務局での手続きは複雑そうで、「とても1人ではやり切れないのではないか」という不安が募っていきました。

 そんな折、知人から「相続コンサルタント」を紹介されたのです。

 コンサルタントは「面倒なことは全てお任せください」と説明し、心細かったAさんは安心して依頼しました。その後、父親名義の不動産の相続登記や遺産分割協議書の作成は司法書士が担当し、相続税の申告は税理士が行いました。

 手続き自体は問題なく進みましたが、最後になってコンサルタントから高額な報酬を請求され、Aさんは驚きました。

 確かに、事前に値段をしっかり確認しなかった自分にも落ち度はあったと感じています。それでも、実際の業務を行ったのは司法書士や税理士で、コンサルタント本人が何をしていたのかは明確ではありません。「やはり最初から専門家に直接相談していればよかった」と深く後悔しました。

相続で頼れる専門家の役割

 相続の手続きは、一般的に複数の専門家が関わります。

 まず、不動産の名義変更である「相続登記」や、遺産分割協議書の作成については、その多くを司法書士が担います。昨年から相続登記は義務化されており、司法書士が中心的な役割を果たします。

 遺産の総額が大きく、相続税の申告が必要な場合には、税理士が税金の計算や申告を担当し、節税や納税資金の準備について助言します。

 相続人同士で意見が食い違い、話し合いで解決できない状況になったときは弁護士の出番です。

 弁護士は依頼者の代理人として他の相続人と交渉し、調停や裁判などの法的な手続き…

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司法書士法人・行政書士法人ミラシア代表

 早稲田大学教育学部英語英文学科を卒業し、2010年司法書士・行政書士登録。大手司法書士法人にて支店長などを務め、 17年独立し、司法書士法人・行政書士法人ミラシアを開業。千葉商科大学大学院特別講師。著書に『親の財産を凍結から守る 認知症対策ガイドブック』(日本法令、2021)など。