<Natasha Dangoor/2025年10月22日>
マグダレナ・カリーさん(38)は、ミシュランの星付きレストランで飲み物のメニューを見ながら、3人の友人とシェアする175ドル(約2万6000円)のステーキにどれがよく合うだろうかと考えていた。給仕係は口当たりが良く、コクがあるものを薦めた。
それは米東海岸産のスティルウオーター(炭酸が入っていない水)のボトル(11ドル)だった。
大半の人々が料理を目当てに高級レストランを訪れるのとは違い、カリーさんが今夏ロサンゼルスの人気スポット「グウェン」に出掛けたのは、同店の水メニューをチェックするのが目的だった。彼女は「ファインウオーター」という一部の人にしか理解できない世界に関心を持つ、少数ながら増えつつある人々の1人だ。
カリーさんは、東海岸産の水「サラトガ」から始め、その後お気に入りのフランス産「エビアン」に移った。「味と舌触りに強いこだわりがある」と語る。
塩気があり複雑とメニューに書かれていたジョージア産の炭酸水「ボルジョミ」(12ドル)も試した。カリーさんによれば、塩分量は自身が試したさまざまな水の違いを際立たせるのに役立ったという。「ミネラル含有量がより少ない水が私たちの前菜によく合うと分かって興味深かった」
グウェンの水のメニューは、それぞれの水の採取地や味の特徴について長々と詳細に説明した冊子で、遠くはオーストラリアやアルメニアから調達したボトル水が含まれている。大半の価格は11~13ドルだ。水道水も無料で提供している。メニューには、グラスで提供される「ロサンゼルスの水道水には、大半のボトル入りの浄化された水より多くのミネラルと電解質が溶け込んでいる」と書かれている。
グウェンのメニューを開発した水ソムリエのマーティン・リーズ氏によると、同店の水の売り上げは年間10万ドルにも達している。
水は生命に欠かせな…
この記事は有料記事です。
残り1899文字(全文2699文字)







