A太さん(28)は10月25日に第1子が生まれました。年末の繁忙期に入る前に1カ月ほど育児休業を取得する予定です。育児休業中は社会保険料が免除になると聞いており、12月5日支給の冬季賞与の社会保険料を免除してもらいたいと考えています。その場合、どのタイミングで育児休業を取得すべきか悩んでいます。
育児休業は子が1歳到達(誕生日の前日)までの期間、従業員の申し出によって取得することができます。女性の場合は出産後8週間の産後休業を終えた後に育児休業の取得となります。男性の場合、子の出生後から8週間は出生時育児休業、8週間経過後は育児休業の取得となります。
育休期間中は会社経由で年金事務所に申し出をすることで、社会保険料(厚生年金保険料、健康保険料)が免除になります。
給与と賞与で異なるルール
A太さんのケースでは、10月26日(子の誕生日の翌日)から12月20日が出生時育児休業、12月21日から翌年10月25日(子の誕生日の前日)までが育児休業期間となります。
社会保険料の免除を受けるための育児休業の取り方は、給与と賞与で異なります。給与の場合、免除方法が2通りあります。
一つは月末を含めて1日以上、休業することです。例えばA太さんが11月28日から12月15日まで休業した場合、11月分の社会保険料(12月給与での徴収分)が免除となります。
もう一つは、月末をまたぐことなく、同月内で14日以上(暦日)休業することです。例えば11月10日から11月24日まで休業した場合、11月分の社会保険料(12月給与での徴収分)が免除となります。
他方、賞与の社会保険料の免除を受けるには、1カ月を超える休業の取得と、賞与支給月の月末に休業するという二つの要件を同時に満たす必要があります。
月末をまたぐか否か
A太さんの事例で考えてみます。例えば、11月10日から12月10日まで休業した場合、給与の社会保険料については、11月分保険料(12月給与徴収分)が免除になります。賞与の社会保険料については、この場合、1カ月を超える休業は取得していますが、賞与支給日(12月5日)を含む月の月末(12月31日)に…
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特定社会保険労務士
大阪市出身。2023年、大阪大学大学院法学研究科博士後期課程単位取得退学。法学博士(大阪大学2026年)。井寄事務所(大阪市中央区)代表。著書(共著)に『労働事件予防の実務』(第一法規)など。http://www.sr-iyori.com/







