<CLARA HUDSON/2025年12月10日>
ドイツのバイエルン州では、最新の地熱技術を利用してゲーレッツリートの町に電力を供給する準備が整った。
カナダのエネルギー企業、エバー・テクノロジーズは暖房用としての利用や電力への変換を目的に地下深くから熱を取り出している。同社はウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)・プロ・サステナブル・ビジネスに対し、現在は商業利用を目的に送電網に電力を供給していると述べた。「クローズドループ」と呼ばれる同社の新技術が商業利用されるのは世界で初めてだ。
エバーの技術は従来の地熱プロジェクトの枠にとどまらない。同社はフォークの歯のように枝分かれした水平坑井を地下に掘削・設置し、地下から熱を取り出す独自の方法を採用している。
エネルギー危機にさらされているドイツでは、地熱利用の拡大を求める声が上がっている。地熱エネルギーは世界中で急速に発展を遂げつつあり、米国のトランプ政権が支援する数少ない再生可能エネルギーの一つだ。
ゲーレッツリートのプロジェクトは、最終的に年間で送電網に8.2メガワットの電力、または地域に約64メガワットの熱を供給する予定だ。
従来の地熱プロジェクトでは帯水層まで掘削し、熱水か蒸気を取り出して電力または熱を発生させる必要があるが、エバーのクローズドループ技術は、垂直に掘削した坑井に送り込んだ水がその先の複数の水平坑井に流れ込んで熱を取り出す仕組みだ。
エバーのマーク・フィッツジェラルド最高経営責任者(CEO)の説明によると、送り込まれた水が地下深くの地熱によって熱せられ、別の垂直坑井を通じて地表に戻ってくる「大型ラジエーター」のような仕組みだ。熱は地上の工場で回収され、同じ水が最初の坑井に再度送り込まれるという。同氏は地熱業界に転じるまで石油・ガス業界で36年間を過ごした。
ゲーレッツリートのループは地下約5キロメ…
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