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ネット通販の商品レビュー、安物薦める傾向

ウォール・ストリート・ジャーナル日本版
=Getty Images
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<CHRISTOPHER MIMS/2025年12月25日>

 「安物買いの銭失い」。誰もが聞いたことのあるフレーズだ。

 しかし、私たちは皆、インターネットで衝動買いした安物のがらくたに囲まれて暮らしている。がらくたでも最初は十分使えるが、すぐに失望するか、役に立たなくなる。これは自分のために買うものにも、多くの人が土壇場になって急いで用意するプレゼントにも言えることだ。

 脳がなぜ私たちをこんな目に遭わせるのかが新たな 研究 で明らかになった。その認知バイアスを乗り越えてよりよい買い物をする方法も示されている。研究を要約すると、人間は高価な商品をより厳しく評価するということだ。

 3人の学者が「サイコロジー・アンド・マーケティング」上で発表した分析によると、購入した商品を評価するレビュアーの意見には「支払いの痛み」が要素として加わっている。その結果、価格が高いだけで評価が下がる。逆もまた同様で、商品に支払う金額が少ないほど私たちの評価は寛大になる傾向がある。

 ネット上では偽の商品レビューが問題かもしれない。しかし本物の商品レビューにも問題がある。

 この研究は、私たちがなぜインターネット上で安物だが高評価の商品に誘導されることがこれほど多いのか、なぜアルゴリズムが生成したリストの一番上にそうした商品が出てくることが多いのかを理解する手がかりになる。アルゴリズムの特性と人間の支出バイアスが相互に作用し合うことで、私たちは平凡な商品の山に引き付けられ、価格が高くて本当に価値のある商品を見逃しているかもしれない。

 研究を行った学者の一人、イン・ツァン氏は、コロラド大学ボルダー校リーズ経営大学院のマーケティング学助教だ。ツァン氏によると、私たちがネット上でレビューを読むとき、心理学者が言う「浅い思考」に屈しているという。つまり私たちはオンラインレビューを書く人のバイアスを考慮していないと…

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