日本銀行は2025年12月に0.75%への利上げを行った。その際、「中立金利」(景気に対して緩和的でも引き締め的でもない政策金利)に関する植田和男総裁の発言が注目された。12月初めの講演で、次回利上げの際に少し明確にしたいとの発言があったからだ。中立金利が利上げの最終到達点(ターミナルレート)と見なされており、あと何回利上げがあるかのヒントになる。
ただ、中立金利は観察することのできない概念上の値であり、推計方法によってさまざまな値が導かれ、特定するのは難しい。金融政策の実務では、実際の経済・物価の反応を見ながら慎重に探っていくしかないのが実態である。
米連邦準備制度理事会(FRB)はこの中立金利を、米連邦公開市場委員会(FOMC)参加者の長期的な政策金利見通しとして公開しており、かなり上下にばらついているのが分かる(図1)。
FRBは25年9月から3回続けて利下げを行い、現在の政策金利は3.50〜3.75%だが、すでに中立金利の上から三つのドットと重なっている。パウエルF…
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