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池上彰氏「アメリカはなぜイランを攻撃?」

池上彰・ジャーナリスト
イランへの攻撃に踏み切ったトランプ米大統領=AP
イランへの攻撃に踏み切ったトランプ米大統領=AP

 アメリカとイスラエルが2月28日、イランを軍事攻撃しました。イランもイスラエルに反撃。大勢の犠牲者が出ています。アメリカのトランプ大統領は、「イランに核兵器を作らせないためだ」と説明していますが、この「理由」は認められるのでしょうか。

中東の大国

 アメリカとイスラエルが共同でイランを攻撃したことに、世界は驚きました。というのもアメリカは、イランに核兵器を作らせないようにするため、イランとの話し合いをしている最中だったからです。

 一方、イスラエルにとっては、自分たちの国を敵視しているイランが核兵器を持つことは脅威なので、イラン攻撃を考えていました。今回は、攻撃にトランプさんを巻き込んだと言ってもいいでしょう。

 イランは人口が8900万人を超え、中東で最も人口の多い国です。面積は日本の4・4倍もある大国で、産油国でもあります。

 昔、イランの石油を掘り出す権利はイギリスの会社が持っていました。第二次世界大戦後に誕生した政権は、これを国有化してしまいます。イランで採れる石油はイランのものだと考えたからです。

 これに怒ったイギリスは、アメリカと共同でその政権を倒します。イランを国王が君臨する独裁国家にして、石油を安定的に手に入れることができるようにしてしまいました。

 国王の独裁に苦しんだイランの国民は1979年、「イラン・イスラム革命」を起こし、イスラム教のリーダーが最高指導者となるイスラム教の国にします。

 この時、逃げ出した国王をアメリカが受け入れました。それに怒ったイランの若者がアメリカ大使館を占拠し、大使館員を人質にします。最終的に人質は解放されましたが、この事件で、アメリカの人たちはイランを激しく嫌うようになります。

聖地めぐる争い

 イスラム教徒にとって、エルサレム…

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ジャーナリスト

 1950年、長野県生まれ。ジャーナリスト。慶應義塾大学卒業後、73年にNHK入局。94年から11年にわたり「週刊こどもニュース」のお父さん役を務め、わかりやすい解説が話題になる。2005年よりフリーのジャーナリストとして、テレビ、新聞、雑誌、書籍などで幅広く活躍。現在、名城大学、東京工業大学など6つの大学で学生たちの指導にもあたっている。