<Fruhlein Chrys Econar/2026年4月3日>
メラニー・オオイさん(47)とクリスチャン・パルーソセラーノさん(30)は岡山県玉野市の港町・宇野にある新居の鍵を受け取ったとき、深い感動を覚えた。
主要道路にせり出さんばかりの住宅は、湾曲した屋根瓦を載せた伝統的な木造建築で、立派なたたずまいを見せていた。売り手の仲介業者によると、1950年代に建てられ、以前は茶道教室だったとされる。まるで丘の上に立つ城のようだった。
2人は中に入った。
庭は草が伸び放題で、キッチンはかび臭かった。その後、畳の下にシロアリがいることも分かった。
7年間空き家だった家を、ビデオ通話アプリ「フェイスタイム」を使って内見しただけで購入すると、こういうことが起きる。
「このやり方は気が弱い人には向かない」とオオイさんは言う。
日本で空き家を購入する外国人が増えている。米オレゴン州ポートランドから引っ越してきたこのカップルもそうだ。日本にはこうした空き家が900万戸以上あるが、都心部の新築物件を好む地元住民の間では、空き家は不人気のままだ。地方自治体の中には、空き家の無償提供に取り組んでいるところもある。
しかし修繕が必要な物件を恐れない外国人にとって、空き家の購入は日本で不動産を所有するチャンスだ。円安の影響もあって、空き家の多くは比較的手頃な価格で手に入ることがある。
オオイさんは以前、日本に住んだことがあり、昔からゲストハウスを経営したいと思っていた。パルーソセラーノさんは日本の田舎に住むのが夢だった。2人は自宅にも宿泊施設にもなる住宅を探していて、広さ185平方メートルのこの物件は条件にぴったりだった。
多くの買い手は購入までのプロセスをリモートで進める。内見はオンラインで行われ、契約書は代理人を通じて署名することもある。鍵を受け取る日が、買い手が初めて家の中を見る日、とい…
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