中東情勢の緊迫は、「産業のコメ」であるナフサの供給網の脆弱性を浮き彫りにした。
ナフサは産業における「コメや小麦」のような存在だ。日本人が使う日用品、衣料、建築材料、自動車・電機部品、医療用品などは、ナフサから作るプラスチック、ゴム、塗料・接着剤などが使われている。そのため、ナフサの供給が途絶することは、日本人の日常生活や主要産業が即停止することを意味する。
ナフサは主に原油から精製する。原油を加熱し、常圧蒸留塔(トッパー)で蒸留すると、沸点の低いものから順番に、①LPガス成分(メタンなど)、②ナフサ(粗製ガソリン)、③灯油、④軽油、⑤重油、⑥アスファルトなど──が得られる。
2024年では日本に原油が約1億3629万キロリットル輸入された一方、石油関連製品の需要は1億3979万キロリットルあった。このうち、ナフサは、ガソリン(全体の31.4%の約4400万キロリットル)に次いで、全体の24.9%、約3500万キロリットルを占めている(図1)。
一方、24年のナフサの国産、…
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