認知症と似たような症状が出るけれど、実は全く異なる病気に「せん妄」があります。例えば自分の高齢の家族が突然にぼうっとしたり、今いる場所や日付が分からなくなったりすれば誰でも認知症発症を心配するかもしれませんが、実はこれらの症状はせん妄によって起こっているのかもしれません。そして、せん妄は認知症と異なり回復可能性があるので、両者を区別するのは重要です。日本神経学会の「認知症疾患診療ガイドライン2017」は、せん妄を「認知症と区別すべき病態」の一つに挙げています。
せん妄は意識障害の一種です。何らかのきっかけで脳機能が急低下することによって突然に起こります。これまでの連載でも述べてきましたが、薬(風邪薬、胃薬、抗不安薬・睡眠薬など)もきっかけの一つです。風邪薬でせん妄を起こした事例はこの連載の2回目で、胃薬で起こした例は3回目で紹介しました。
この記事は有料記事です。
残り3189文字(全文3564文字)
投稿にはログインが必要です。
注目コンテンツ





