新型コロナウイルスの感染症対策の緩和が進み、久しぶりに年末は田舎に帰り、新年をお祝いする人も多いかと思います。おそらく、食事をする機会も増えることでしょう。コロナで健康診断(健診)が途絶えていた人は、まずはご自身の健康を点検してから新しい年を迎えてみませんか。今回は健診で見つかることの多い、体にできる「結石」についてです。石は石でも、できる場所によって大きく違うことを知っていますか?
高栄養価でも一部の野菜は尿路結石に要注意
「会社の健康診断の結果が返ってきて、『胆のうに石があるから主治医に見せなさい』と書かれていたので先生に持ってきました。超音波で石を破砕してもらったばかりなのに、またできたんです。この前の腎臓にできたやつと同じですよね」
先日、このような患者さんを経験しました。どうやら、同じ石が別の場所にできたと考えていたようです。
しかし、石は石でも、臓器ごとにその意味は変わってきます。臓器の名前は聞き慣れていないためか、あまり大きな意味はないと受け止めているようでした。せっかく健診を受けても、「返ってきた結果の説明も文字ばかり。私には分かりません」とのことでした。
この患者さんが言う「腎臓にできたやつ」とは腎結石のことです。腎結石は、尿の中に溶けて排出されるはずのカルシウム成分が、濃度が濃いために溶けきれず、腎臓にできた石のことです。この石が尿管、ぼうこうへと下ります。特に、尿管を通過中の石(尿路結石)は激しい痛みを引き起こします。
成分としてはシュウ酸カルシウムが最も多いです。シュウ酸は食べ物の灰汁(あく)に多く含まれ、腸内でカルシウムが結合して、便として排出されます。
ところが、シュウ酸を取り過ぎると、カルシウムと結合できなかったシュウ酸が血液の中に入り、腎臓でこされて尿の中にたくさん出てきます。そして、尿の中のカルシウムと結合して石ができやすくなるのです。
そのため、灰汁はゆでて湯に溶かし、取り除く必要があります。ホウレンソウなどの野菜は栄養価が高いのですが、シュウ酸を多く含む場合があり、ゆでてその湯は捨てる「ゆでこぼし」をするなど調理法を工夫して食べることをお薦めします。
石が排出されず命の危険も
この患者さんは2型糖尿病で、血糖値によいからと日ごろから頑張って野菜を取っていたのですが、灰汁の強い野菜も生や電子レンジでチンして食べていました。こうした食べ方は…
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