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どうする?子どもの性教育 医学的に正しい伝え方は?

白井沙良子・小児科医
 
 

 海外の学校では、小学生に対して性暴力の被害にあったときの相談先を教えたり、中学生に対して避妊具の使い方を教えたりする一方、教科書に性交についての記載がなく、学習指導要領にも「受精や妊娠の経過は扱わない」と記されている日本は「性教育後進国」です。性教育といっても、性行為に関するものだけではありません。大事なコンセプトは「自分の体も、相手の体も大事にすること」。今回はユネスコ(国際連合教育科学文化機関)の「国際セクシュアリティ教育ガイダンス」に沿って、ご家庭でも気軽に取り組める性教育について、小児科医の白井沙良子医師がが解説します。

性教育、二つの誤解

 まずは「性教育」について、よくある誤解を二つお示しします。

 まだ性についてよく知らない子どもに、妊娠や避妊などを教えることは良くないのでは? かえって性への興味を不適切に高めるのでは?という懸念があるかもしれません。

 ただしこれは、研究によって否定されています。性に興味を持ってはいけない!と、禁欲のみを促進するのはかえって逆効果であること、また適切な性教育は、子どもの性的行動を促したり、性感染症の罹患(りかん)率を増加させたりすることはないことが、証明されています。

 秋田県では、中学生・高校生への性教育に力を入れた結果、10代の人工妊娠中絶率が大きく下がりました。カリキュラムに基づいた性教育を行うことは、初交年齢の遅延、性交頻度の減少、性的パートナーの数の減少、リスクの高い性行為の減少、コンドーム・避妊具使用の増加――につながることも示されています。

 赤ちゃんや子どもでも、自分の体に興味を持つ時期はあります。「赤ちゃんって、どうやって生まれるの?」「なんで、ぼくにはおちんちんがついているの?」そんな疑問をもっているときこそ、性教育のチャンス。「そんなこと、聞かないの!」「知らなくていいの!」ではなく、絵本などを通じて、自分の体を知るきっかけになるといいですね。

自分も相手も大事にするために

 性教育というとどうしても、妊娠や避妊、性行為などを連想しがちです。しかし「性教育は、性に関する内容だけ」というのは誤解です。ユネスコの…

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小児科医

小児科専門医。IPHI妊婦と子どもの睡眠コンサルタント(IPHI=International Parenting & Health Insutitute、育児に関するさまざまな資格を認定する米国の民間機関)。慶応大医学部卒。東京都内のクリニックで感染症やアレルギーの外来診療をはじめ、乳幼児健診や予防接種を担当。2児の母としての経験を生かし、育児相談にも携わる。