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虫刺されからとびひになる? 水いぼはプールでうつるの? 猛暑の肌トラブル110番

白井沙良子・小児科医
 
 

 夏、真っ盛り。行楽シーズンで外出の機会も増えるため、日焼けやあせもなど、お子さんの肌トラブルが気になる時期ですよね。実は家庭で簡単にできるケアがたくさんあります。症状別に、対策のポイントや受診の目安を解説します。

日焼け止めはたっぷり、まんべんなく 日焼けしたら「冷やして保湿」を

 夏といえば、まずは日焼け対策。日差しが強いと紫外線の量も増えるからです。

 紫外線は体内でビタミンDを生成してくれますが、日焼けなどの肌トラブルも引き起こすため、ある程度の対策が必要です。日焼けを起こす紫外線にはA波(UVA)とB波(UVB)があります。UVAには肌を黒くする性質が、UVBには肌に炎症を起こす性質があります。

 そのため日焼け止めはとにかく「たっぷり」「まんべんなく」塗ることが必要です。クリームタイプの場合は、パール粒大(約8ミリ大)を手のひらに伸ばしてから塗り、もう一度、同じ量を重ね塗りします。また耳や首の後ろ、背中、手の甲は塗り忘れが多い場所なので注意しましょう。

 日焼け止めの強さは、子どもであればSPF(UVBを防ぐ効果の指標)が15以上、PA(UVAを防ぐ効果の指標)は「++~+++」で十分とされています。日焼け止めによる肌荒れが心配な場合は、「紫外線吸収剤無配合」や「ノンケミカル」の表示がある商品がよいでしょう。

 日焼け止め以外にできる対策としては、紫外線の強い時間帯(午前10時~午後2時)の外出をなるべく控えること、ベビーカーの日よけや帽子を使うことなどがあります。白や淡い色の七分袖のお洋服を着るのもよいですね。

 くもりの日でも気は抜けません。晴れている時の約80%もの紫外線が届くので、対策が必要です。

 万が一日焼けしてしまった時は、「冷やして保湿」が基本になります。ぬれタオルや保冷剤で冷やしたり、冷水で洗ったりして冷やします。保湿剤は「あせも」の章でも後述しますが、とにかくたっぷりと塗ることが重要です。

 それでも赤みや痛みがひどい時は、小児科や皮膚科を受診してください。ステロイドの塗り薬など、炎症を抑えるお薬がよく効くことがあります。詳しくは、こちらの記事も参考にしてください。

子どもの虫刺されは、腫れやすい 「とびひ」対策には爪切りを!

 春先から夏にかけては、虫刺されの相談や受診も増えます。虫よけ剤は赤ちゃんから安心して使えるものも多く販売されているので、基本的には商品表示の月齢・年齢に応じたものを用法用量を守ってお使いいただければ十分です。

 虫よけ剤には大きく分けて「イカリジン」「ディート」という二つの成分があります。一般的な蚊の対策であれば「イカリジン」の方が使用回数や年齢の制限がないので、使いやすいでしょう。

 一方、回数や年齢に制限のある「ディート」はツツガムシなど対策できる虫の種類が増えるので、レジャーなどに向いています。詳しくはこちらの記事もご覧ください。

 とはいえ、どんなに虫よけ対策をしても虫刺されは完全には防げないもの。どんな虫に刺された後でも日焼けと同様、「よく洗う・よく冷やす」が基本になります。虫刺され用の市販薬を使ってもよいですが、お子さんの月齢・年齢に合ったものを、用法用量を守ってお使いください。特に清涼感のあるものは、お子さんがかきむしった後だと痛みを感じて不機嫌になったり、嫌がったりすることも少なくありません。お子さんに合わないと感じたら、使用を中止してください。

 親御さんからは「こんなに腫れて、大丈夫でしょうか?」というご心配もよくお聞きします。

 大人に比べると、小さなお子さんほど蚊に刺された後の腫れが強く出る傾向にあります。ただし、これは乳幼児期の正常な反応であり、蚊のアレルギーであるケースはかなりまれです。かゆみや腫れがどんどん強くなる場合は、小児科や皮膚科の受診を検討してください。

 また、虫刺されの後、とびひ(伝染性膿痂疹<のうかし…

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小児科医

小児科専門医。IPHI妊婦と子どもの睡眠コンサルタント(IPHI=International Parenting & Health Insutitute、育児に関するさまざまな資格を認定する米国の民間機関)。慶応大医学部卒。東京都内のクリニックで感染症やアレルギーの外来診療をはじめ、乳幼児健診や予防接種を担当。2児の母としての経験を生かし、育児相談にも携わる。