夏休みのレジャーや帰省で、乗り物に乗る機会がぐっと増えるシーズン。子ども連れだと、なおさら心配ですよね。乗り物酔いのピークは9歳といわれており、座席や酔い止め薬の選び方にも工夫が必要です。親子ともども夏を楽しく、安全に過ごすためのポイントを徹底解説します。
酔い止めの市販薬は「成分少なめ」がカギ
乗り物酔いは、めまいの一つです。
視覚から得られる情報と、その他の体の感覚から得られる情報とが、脳の中でうまく統合できないことから生じるといわれています。加えて自律神経系や嘔吐(おうと)中枢といった機能にも関わるので、冷や汗や吐き気などが生じます。2歳未満では乗り物酔いすることはまれですが、4歳以後から徐々に増えて、ピークは9歳ごろといわれています。
乗り物から降りるなどして、一度落ち着けば徐々に治まっていくものの、移動のたびにお子さんが吐いたり具合が悪くなったりすると大変ですよね。
対策としてはまず「揺れにくい」座席を選ぶことです。
バスや船であれば、前方や後方ではなく車両中央あたりの席だと揺れが少ないといわれています。
飛行機であれば翼の横の席がベスト。「景色が見える席」でもよいです。自動車なら、景色が見える前方の席がお薦め。どんな席でも「地平線や、遠くの固定された物体を見ること」や「読書や画面を見るのを避けること」が大事になります。
酔い止めの薬を飲む場合は、薬の選び方にも工夫が必要です。
市販薬なら、基本的に年齢・月齢に合ったものを用法用量を守って使えば問題ありません。錠剤、シロップ、ドリンクタイプなどさまざまなものがあるので、お子さんが飲みやすい剤形を試してみましょう。
市販薬に含まれている成分のうち、酔い止めとして効果があるのは、主に抗ヒスタミン成分(マレイン酸フェニラミン、クロルフェニラミンマレイン酸塩など)と抗アセチルコリン成分(スコポラミンなど)のみです。他にビタミンやカフェインなどが含まれた市販薬もありますが、酔い止めに明らかに効果があると証明された成分ではありません。
もともとアレルギー性疾患などで抗ヒスタミン成分の入った処方薬を毎日飲んでいる場合は、事前に医師に相談してください。処方薬と市販薬とで成分が重複して、過量投与になってしまう可能性があるからです。
また抗ヒスタミン成分によって、どれぐらい眠気が生じるかは個人差が大きいです。抗ヒスタミン成分にもさまざまな種類があるので、できる範囲で複数トライした上で、お子さんに合った薬が見つけられるとよいですね。
航空性中耳炎は着陸時に要注意
飛行機の離陸・着陸時に耳鳴りや耳の詰まった感じ、また耳の痛みを感じる方もいるでしょう。これは航空性中耳炎といわれるもので、子どもでも生じます。子どもは耳の違和感を言葉にすることが難しく、不機嫌になったり、激しく泣いたりすることもあります。
ポイントは「着陸」時です。離陸時ではなく、着陸時の方が発症のリスクが高いといわれています。気圧が低い上空から気圧が高い地上に戻って…
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