子育てしながら働く、私たちの〇〇 フォロー

社会は誰でも変えられる!~「産んだ自己責任」と諦めていたわたしが仲間と奇跡を起こすまで

みらい子育て全国ネットワーク(miraco)
育児休業中に子どもの世話をするmiracoのメンバー、小林あきらさん=小林さん提供
育児休業中に子どもの世話をするmiracoのメンバー、小林あきらさん=小林さん提供

 「みらい子育て全国ネットワーク」の代表を務める天野妙です。連載「子育てしながら働く、私たちの〇〇」は今回が最終回となりました。

 本連載のきっかけは、私たちが推し進めてきた「男性の育休取得」に毎日新聞社からご協力いただいたことでした。そのいきさつも含め、共に歩んだ「男性の育休義務化プロジェクト」についてご紹介し、読者の方々に「普通の人でも社会変革ができるのだ」ということに、気が付いていただけたらと思って筆を執っています。

最大の壁だった、男性の育児休業取得推進

 私は今日までの間の約8年間でクオータ推進理念法(政治分野における男女共同参画推進法)、男性の育児休業取得促進(育児介護休業法の改正)や、伴走型相談支援や、誰でも通園制度、日本版DBS(こども性暴力防止法)など、これまで日本では実現が難しかった、子育てに関連する法改正に末席ながら関わらせていただきました。

 特に、「男性の育休」取得促進は、つい数年前まではとてもハードルの高いもので、男性が育休を取ろうとするものなら「出世を諦めたのか?」「ヨメは何をしているんだ?」「尻に敷かれているのか?」と、ひどい言葉を掛けられましたし、パタニティーハラスメントといって、育休を取った男性を左遷させることが大企業でもまかり通っていました。

 そのような状況ですから、「育休を取りたくても、会社にどう処遇されるかわからない」「怖くて育休取得を申請できない」と、男性当事者の声が私たちに届いてきました。

反発覚悟で「義務化」のパワーワードを使ってみると

 そこで、私たちは「男性の育休義務化」という強い言葉を使って、発信を仕掛けました。2019年3月の参院予算委員会の公聴会でした。当初、「義務化」というパワーワードを使うことに対しては「批判が殺到するかもしれない」と消極的でした。

 しかし、自民党の和田義明衆議院議員(当時)が「天野さんが『義務化』って言わないと、自民党議員は動かないよ!」と背中を押してくれ、声高に「義務化」を言うことができました。委員会での発言に呼応するかのごとく、自民党内で「男性の育休『義務化』を目指す議員連盟」ができ、加えて当時環境相だった小泉進次郎氏の育休取得や、育休復帰間もない男性社員に転勤を命じた企業の対応がSNS(ネット交流サービス)で炎上した「カネカショック」も重なり、「義務化」賛同の輪が広がっていきました。そこからコロナ禍を乗り越え、22年施行の法改正が超高速で進んでいったので…

この記事は有料記事です。

残り1683文字(全文2714文字)