日本で暮らすなら日本語を話すのが当然なのでしょうか。「外国人の子ども白書」(共編著、明石書店)などの著書がある藍野大学教授の榎井縁さんに聞きました。【聞き手・須藤孝】
◇ ◇ ◇
――自分のことばが固まってから来る大人と違い、こどもの場合は難しい問題があります。
◆まず、使える言語が多いほうが強いということはいえます。こどもが親の言語を学ぶ機会はあるべきです。ただこどもの場合、特に幼少期に移民してくると、親の言語を失って、日本語しか話せなくなることはよくあります。
親のことばで親と話すことはできても、学ぶことばは日本語になっていて、親のことばで考える力はなくなっていることもあります。
親のことばと違う
――自分のことばと親のことばが違うと困ることもあるのではないでしょうか。
◆こどもの場合、親よりも日本語が話せるようになることが多いために、親子関係の逆転が起きます。行政の手続きなどをこどもがやっていることが珍しくありません。こどもが日本の複雑な大人社会に直接向き合わなければならないという不合理なことが起きます。
こどもからは親が「日本語ができない親」に見えてしまいます。親に対する尊敬を…
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