日本で暮らす外国籍のこども 日本語ができなくても

小島祥美・東京外国語大学准教授
根岸基弘撮影
根岸基弘撮影

 日本には日本語が必ずしも得意ではないこどももいます。そのこどもたちへの教育をどう考えばよいのか。「Q&Aでわかる外国につながる子どもの就学支援」(明石書店)の編著がある東京外国語大学准教授の小島祥美さんに聞きました。【聞き手・須藤孝】

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考える力

 ――先生たちはがんばっています。

 ◆一部の自治体で行われている外国籍などのこどもの高校入試の特別入学枠は、現場の先生や支援者の声からできたものだと思います。目の前にいるこどもを、次の学びにつなげたいという願いによるものです。

 ――どんな問題があるのでしょうか。

 ◆日本の教育で、とりわけ順序だって教えられるものに漢字があります。学年ごとに習う漢字が決まっています。

 たとえば、小学校5年生で日本に来ると、1年生の漢字がわからないなら、5年生の教科書は読めませんよ、だからまず漢字を覚えなさいとなります。日本語がわからなければ教科の内容もわからないとされてしまうために、いつまでも同学年のこどもに追いつけません。

 母語でかけ算を理解していても、日本語で九九が言えなければ九九ができない…

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東京外国語大学准教授

 東京外国語大学多言語多文化共生センター長/准教授。小学校教員、NGO職員、愛知淑徳大学教授などを経て現職。主な著書に、「外国人の就学と不就学─社会で『見えない』子どもたち」(大阪大学出版会)、「Q&Aでわかる外国につながる子どもの就学支援──『できること』から始める実践ガイド」、「外国人の子ども白書」(共編著、明石書店)など。