見落とされてきた「女性たちの定年後」

坊美生子・ニッセイ基礎研究所准主任研究員
山崎一輝撮影
山崎一輝撮影

 男女雇用機会均等法の施行(1986年)から40年がたち、定年まで働く女性が普通になり、これからも増えていきます。「女性たちの定年後」(祥伝社新書)の著書があるニッセイ基礎研究所生活研究部准主任研究員の坊美生子さんに聞きました。【聞き手・須藤孝】

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見落とされてきた

 ――女性の定年はこれまでほとんど取り上げられてきませんでした。

 ◆定年についての本は多くあります。けれどもほとんどは配偶者がいる終身雇用の男性を前提にして、「定年後の居場所はどうするか」「賃金が下がったらどうするか」などをテーマにしてきたように思います。

 均等法の施行が86年ですから、4年制大学の卒業者はすでに60歳定年を迎え、当時多かった短大卒の女性は、ちょうど定年を迎える時期になっています。しかし、その人たちが定年後にどんな心構えが必要だとか、どう生きるかなどのイメージはまったく示さ…

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ニッセイ基礎研究所准主任研究員

 ニッセイ基礎研究所生活研究部。ジェロントロジー推進室兼任。中高年女性のライフデザイン、高齢者の移動サービスなどを主に研究している。近著に「女性たちの定年後 ―お金・仕事・暮らしのリアル」(祥伝社新書)。