高市早苗首相は衆院選に圧勝後、選挙による遅れを取り戻すべく、2026年度予算の年度内成立を急いでいる。しかし、予算の成立後、山積する経済政策の課題に、どのように取り組むのだろうか。
第一に、短期的な課題として、実質賃金の引き上げがある。日本経済は長期デフレから脱出し、足元の名目賃金は2%強の増加である。しかし、イラン危機での原油価格高騰で、インフレリスクが高まっている。
すでに物価対策としてガソリン税率が引き下げられ、食料品の消費税減税も検討されているが、いずれも家計負担の軽減策にとどまっており、インフレ自体の抑制策ではない。
インフレの主因は1ドル=150円を超す大幅な円安である。企業は円安で輸出増になり、利益は増えるが、消費者は輸入品の値上がりで負担増となる。外国人観光客が「安いニッポン」を楽しむ半面、国民にとって輸入品の購買力は低下し、生活は窮乏化する。
過度の円安水準は、いわば日本人の労働力の安売りだ。これを…
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