1999年11月、名古屋市西区の自宅アパートで高羽(たかば)奈美子さん(当時32歳)が殺害された事件で、夫の悟さん(69)は今年3月30日、殺人罪で起訴された安福久美子被告(69)に対し、慰謝料などの損害賠償を求める訴訟を名古屋地裁に起こしたと発表した。翌31日、東京本社発行の毎日新聞で記事は見当たらなかったが(中部本社発行の愛知面ではトップニュース)、この提訴は「民事の時効」の正当性を問う上で、大きな問題をはらんでいる。
悟さんは、この記者会見で賠償額を明らかにしていない。あえて言及しなかったことについて、「新聞は『金額』を見出しに取るから、金額だけが独り歩きをしないように配慮した」という。訴えたかったことの一つが、民法の損害賠償請求権の“時効”の是非だ。民法は不法行為から20年で損害賠償請求権が無くなると規定している。「個人的には金額じゃなくて、結局、『20年たったら門前払い』っておかしくないですか? 容疑者が見つかり、相手が分かれば請求していたのに。警察が捕まえてくれなかったから、逮捕まで26年間経過しただけ。20年で請求をはねては、…
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