猛暑の過ごし方が秋の体調を決める! 夏の自律神経を整える方法
連日のように30度を超える暑さが続き、体調を崩している人も多いでしょう。脱水や屋内外の気温差は自律神経の大敵。うまくかわして乗り越えないと、秋も不調を引きずったままになってしまいます。
夏こそ「暑い」を言い訳にせず、運動や入浴などを取り入れて生活習慣の見直しを図りたいもの。簡単で具体的なノウハウをお伝えします。
夏バテから、うつになるリスク
僕が子供の頃は、冷房がなくても困らなかったものです。家の戸を全部開けておけば風が通ったし、夜は蚊帳の中で寝る。休みとなれば海やプールへ行ったり、セミを捕りに行ったりと、夏にはいい思い出しかありません。夏至から立秋への流れを自然に感じることができました。
ところが近年は、夏の風情を楽しむ余裕もありません。今年の暑さは先月から始まっていました。6月の全国の平均気温は平年より2・34度高く、1898年の統計開始以来、最高の数字をたたき出したのです。熱中症で命を落としたというニュースを聞くにつけ、日本はどうなってしまうのだろうと暗たんたる気持ちになります。
何も手を打たないでいれば自律神経のバランスが崩れ、夏バテを起こすのは自明です。夏バテが重なれば疲労が蓄積し、日照時間が短くなる秋に入ると、うつ状態に陥る恐れもあります。それだけに夏の過ごし方は重要です。
注意すべきは脱水と気温差
自律神経とは、呼吸や血流など生命維持に欠かせない機能をつかさどる神経。環境の変化があっても人間が生きていられるのは、自律神経が絶妙に全身をコントロールしてくれるからです。
実は自律神経の働きは季節によって変化します。自律神経にはアクセル役の交感神経とブレーキ役の副交感神経とがあり、双方がバランスよく機能しているのが理想です。アクセルがききすぎても、ブレーキがかかりすぎても、よくありません。
秋から冬は、体内に熱を温存させるため交感神経を優位にして、心臓の動きを速めますが、春から夏にかけては逆に熱を抑えるため、副交感神経を優位にして、心臓の動きをゆったりさせます。よって夏場は、副交感神経の働きを低下させないことがポイントです。
では、具体的にどうしたらいいのでしょう。
本来であれば、本格的な暑さが到来する前から熱中症になりにくい体を作る「暑熱順化(しょねつじゅんか)」の訓練をしておくといいのですが、昨今のようにいきなり夏が来ると、なかなかそうもいきません。
まず、一にも二にも注意しなければならないのが脱水になります。夏バテの最大の原因になるからです。
暑くなると体内の細胞が水分をため込もうとして、水分を出さないよう働くため、主に手足にある末梢(まっしょう)血管が収縮し、血流の低下が起こります。これが疲労感のもとになるのです。1日1・5リットルを目標に、こまめな水分補給を心がけてください。
温度差にも気を付ける必要があります。クーラーの利いた室内の温度と外気温の差が大きいと、体がついていけなくなります。もともと自律神経は変化に弱い性質があるため、7度以上の差があると働きが不安定になり、疲れやすくなるのです。たとえば屋外が33度の時はクーラーの設定温度は27度以上にすることです。
一方で、…
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こばやし・ひろゆき 1987年順天堂大医学部卒。ロンドン大英国王立小児病院、トリニティ大医学研究センターなどを経て現職。「元気に長生き 自律神経の名医が教える生活習慣」「老いが逃げていく10の習慣」など著書多数。