2026年開業へ!石狩再エネデータセンター建設現場からのリアルタイムレポート
北海道の広大な自然に抱かれた石狩市に、未来志向の新たなランドマークが誕生します。その名も「石狩再エネデータセンター」。
2026年秋の開業を目指し、今まさに工事が進行中のこの施設は、再生可能エネルギーを100%活用した最先端のデータセンターとして、北海道のみならず日本全国から注目されています。
では、石狩市とは具体的にどのような街なのでしょうか?その魅力とポテンシャルを詳しく見ていきましょう。
石狩市ってどんな街?
石狩市は、道央に位置する市です。札幌市の北にあり、アクセスも良好です。石狩湾に面していて、水資源が豊富です。江戸時代初期は交易の要所として活躍し、西蝦夷の発展を支えてきました。石狩湾新港は現在も重要な役割を果たしており、文化や経済の拠点として活躍しています。海岸線は南北に伸びており、海沿いのドライブを楽しんだり、海水浴場で水遊びをしたりできるなど、海は町が誇る魅力です。
石狩といえば、国内有数の音楽フェス「RISING SUN ROCK FESTIVAL」を思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。石狩湾新港樽川ふ頭の屋外ステージで開催されるフェスで、有名アーティストが全国から集い、北海道外から多くの音楽ファンが集まります。音楽はもちろん、露店では北海道の味覚が振る舞われ、魅力的なグルメも人気の理由のひとつです。
地名の由来:アイヌ語の「イシカラペツ(石狩川)」
人口:57,028人(令和7年2月末現在)
世帯数:28,663世帯
男女比:男性27,586人、女性29,442人
石狩湾新港の重要性
北海道小樽市と石狩市にまたがる港湾です。港湾法上の「重要港湾」、港則法上の「特定港」に指定されています。港は5つの地区(東地区・中央地区・花畔地区・樽川地区・西地区)に分かれており、リサイクル関連、エネルギー供給、コンテナ船航路、各種貨物の物流基地といった役割を担っている国際貿易港です。
札幌市の中心部まで約15km、車で約30分の距離に位置しています。北海道内の人口が集中している札幌圏に位置していることから、災害時における緊急物資輸送拠点としての役割や太平洋側港湾のリダンダンシー機能の確保が求められており、広域的な防災機能強化に向けて連携を図っています。
エネルギー基地としての機能を強化しており、太陽光発電所「IMCソーラー発電所」や北海道内初となる液化天然ガス (LNG)の火力発電所、石狩湾新港発電所が営業運転しています。また、港湾区域内での洋上風力発電は2024年1月1日から商業運転が始まりました。背後地域には大規模な工業団地(石狩湾新港地域)があり、700社を超える企業が立地しています。
樽川ふ頭横では、音楽イベント「RISING SUN ROCK FESTIVAL」を開催しています。

石狩再エネデータセンター第1号の起工式
2024年9月30日、石狩再エネデータセンター第1号新築工事の起工式が開催されました。施主は合同会社石狩再エネデータセンター第1号、設計監理は浅井謙建築研究所株式会社、建築施工は株式会社中山組です。三橋北海道副知事、加藤石狩市長など来賓を含む約100名が参列しました。


石狩再エネデータセンター第1号の事業概要
石狩再エネデータセンター第1号は、総務省の「令和3年度補正デジタルインフラ整備基金助成事業」に基づく一般社団法人情報通信ネットワーク産業協会(CIAJ)の助成金交付決定を受け、2026年秋の開業にむけて北海道石狩で建設工事中です。
東急不動産株式会社、株式会社Flower Communications及びアジリティー・アセット・アドバイザーズ株式会社が中心となり、オンサイトPPAを積極的に導入した再エネ地産地消型データセンターを開業します。
延床面積:11,093㎡(予定)
受電容量:15MW
ラック数:1140ラック(6データホール)
総務省の助成対象事業
本事業は、総務省が実施する「令和3年度補正デジタルインフラ整備基金助成事業」に基づき、一般社団法人情報通信ネットワーク産業協会の助成金交付決定を、2022年6月27日付道内で唯一採択されており、国が掲げる「データセンターの地方分散」に寄与する事業です。
また、「デジタルインフラ(DC等)整備に関する有識者会合中間とりまとめ2.0」においては、東京圏・大阪圏を補完・代替する第三、第四の中核拠点の整備方針として、北海道や九州のエリアにおいて整備を促進する方針が打ち出され、北海道エリアに注目が集まっています。
データセンター等の地方分散によるデジタルインフラ強靱化事業
データセンターをはじめとするデジタルインフラが、「社会インフラのインフラ」として、我が国における安心・安全や社会経済の持続的な発展を確保するために必要不可欠な礎です。
他方、デジタルインフラは東京圏等に集中して立地されており、耐災害性強化や地域におけるDXの推進等の国家的な課題解決を図るうえでの課題となっています。
このため、地方分散による強靱な通信ネットワーク拠点を形成し、我が国の国土の強靭化や地方でのデジタル実装を通じた地方創生を図るとともに、我が国の国際的なデータ流通のハブとしての優位性を高めるため、「①東京圏等に集中するデータセンターの分散立地」や、「②日本を周回する海底ケーブルの構築」及び「③国際海底ケーブルの多ルート化」を推進するべく、データセンターや海底ケーブル等の整備に対する支援を行うのが目的です。
再生可能エネルギー100%でのデータセンター運営
石狩市と東急不動産は、石狩市の脱炭素先行地域及びゼロカーボンシティの実現とまちづくりの継続発展に向け、「再エネ利用による持続可能なまちづくりに係る協定書」を2024年3月25日に締結しました。
両者は、再エネ利用による連携の第一歩として「令和6年度地域脱炭素移行・再エネ推進交付金」を活用したオンサイトPPA※事業を推進し、本事業へ自営線で再エネ電力を直接供給します。本事業および今後検討を進めるREゾーン内の需要家等への再エネ電力の供給にあたっては、東急不動産が出資する石狩地域エネルギー合同会社および東急不動産100%子会社である株式会社リエネが連携して行います。
当該オンサイトPPA事業は、地域再エネの最大限活用と、電力需要の大きいデータセンターのCO2削減に寄与することが可能となり、更に、豪雪地帯でも高効率の発電が可能な特殊架台を採用することで、発電量の最大化及び他地域への波及効果も期待されています。
※送配電線を介さずに自営線等で需要施設と発電所をつなぎ、直接電力供給を行う方法。
PPAとは「Power Purchase Agreement(電力販売契約)」の略。
さらに、ブロードバンドタワーは2024年6月、石狩再エネデータセンター第1号との間で「建物賃貸借予約契約」「コンサルティング業務委託契約および建物管理業務委託契約」を締結しています。これらの契約を通じて、再エネ由来の電力調達を確保し、持続可能なデータセンター運営における重要な役割を果たしていきます。
詳細:ブロードバンドタワー、「石狩再エネデータセンター」事業を本格始動
~石狩再エネデータセンター第1号と建物賃貸借予約契約、建物管理業務委託契約等を締結~


石狩市の取組み
本事業場所となる北海道石狩市は、環境省の掲げる「脱炭素先行地域※」の第1回選定自治体です。2050年カーボンニュートラル実現に向け、「再エネの地産地活・脱炭素で地域をリデザイン」を策定しています。石狩湾新港地域においては、データセンター群及び周辺施設への再エネ供給を行うことにより産業の集積を目指し、他自治体に先駆けて再エネの導入拡大に取り組んでいます。
※2050 年カーボンニュートラルに向けて、民生部門(家庭部門及び業務その他部門)の電力消費に伴うCO2排出の実質ゼロを実現し、運輸部門や熱利用等も含めてそのほかの温室効果ガス排出削減についても、我が国全体の2030年度目標と整合する削減を地域特性に応じて実現する地域で、「実行の脱炭素ドミノ」のモデルとなるもの。
石狩再エネデータセンター第1号 杭基礎工事開始(2024年10月から11月)
杭基礎とは、「杭」とよばれる円筒の柱を支持層に到達させることで、建物を支持する基礎です。杭基礎をつくるための杭工事の手順は以下の通りです。杭工法は最も一般的なプレボーリング工法(セメントミルク工法)を採用しています。
1)基礎構造をつくるため、根切りを行う。
2)オーガーなどで、支持層まで地盤の掘削を行う。※このとき掘削液を注入。
3)所定の深度に到達したあと、根固め液を注入。※根固め液は支持力を確保するため必要)
4)オーガーを引き上げる。※根固め液、杭周固定液を注入しながら引き上げ)
5)上記よりつくられた孔に、杭を挿入。
石狩再エネデータセンター1号を支える十分な数の杭を支持層までしっかり深く打ち込み、データセンターを支える工事を2024年10月から11月に実施しました。



まとめ
石狩再エネデータセンターは、豊かな自然環境と充実したインフラを誇る石狩市において、地域の特性を生かした再生可能エネルギーの地産地消を推進する、重要かつ先進的なプロジェクトです。デジタルインフラの地方分散を通じた国土強靭化の取り組みや、オンサイトPPA方式によるCO2排出削減など、地域社会だけでなく日本全国の持続可能な未来づくりに大きく貢献することが期待されています。
今後も引き続き、石狩再エネデータセンターの建設状況や最新の取り組みについて定期的にレポートをお届けしてまいりますので、ぜひご注目ください。
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