改憲に向かう「孤独な権力者」 28年参院選が重大局面か 人羅格
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自民党の衆院選圧勝を受けて第2次高市早苗内閣が始動した。国会にも与党内にも、もはや決定的な反対勢力はない。
政策のターゲットをどこに置くかは、首相の意向次第だ。焦点のひとつとなる憲法改正問題は、2028年夏の参院選が節目となる公算が大きい。
国会より総裁選が関門
すでに「古い話」になったが、衆院選投票前日の2月7日、東京都内で高市早苗首相の遊説を見た。東京ドームに近い文京区の礫川(れきせん)公園。手荷物検査を待つ人たちが冬空の下、開始前から公園の外で長い列を作っていた。
若い世代や家族連れも多かった。一昨年の衆院選で石破茂首相(当時)が同じ場所で演説したが、聴衆の数に数倍の開きがあった。会場外から、道路をはさんで見る人も増えるばかり。おそらく小泉純一郎首相(当時)以来の動員力に「高市人気」を実感した。
その数時間後、今度はJR池袋駅前の中道改革連合の最終演説を見た。惨敗説が強まっていたが、聴衆は多かった。公明党出身の斉藤鉄夫共同代表の演説は「平和」を前面に出していた。
最後に野田佳彦共同代表がマイクを握ったが……。選挙戦を締めるはずの演説が始まると、相当の人がぞろぞろと帰り始めた。
厳しい寒さゆえかもしれないが、斉藤氏の話を聞きに来た公明支持者が聴衆に多いのではないかと思った。高市旋風と対照的な、急な合流への違和感。翌日の投票結果は勢いを残酷に映し出した。
ともあれ、国会は一変した。筆者は年明けに本欄で「自民党内に強まる早期解散論 立憲民主は存亡かかる状況」と題し、寄稿した。ただし、予算成立後の3月解散がやはり本命だろうとみていた。
首相周辺や多くの自民党落選議員は「内閣支持率が高いうちに選挙を」と切望し、野田前代表の無為無策で立憲民主党は低迷していた。大義名分の乏しい解散だったが「されればまずい」状況を生んだ立憲にも責任がある。
3月解散だろうとの観測が与野党に強かったの…
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週刊エコノミスト
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