ヘクラ・マイニング 銀生産量は世界10位前後の北米鉱山運営企業 清水憲人
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Hecla Mining Co 銀価格急騰で株価上昇/179
米国カリフォニア州で19世紀半ばに金が発見されて「ゴールドラッシュ」が訪れたことは有名だが、その少し後にネバダ州やアイダホ州で銀鉱が発見されて「シルバーラッシュ」も発生している。ヘクラ・マイニング(以下ヘクラ)は、そうしたシルバーラッシュ時代の1891年に、アイダホ州コーダレーンのヘクラ鉱区の所有者であったパッツィ・クラークが、技術者のアマサ・キャンベル、投資家のジョン・フィンチと設立した鉱山会社だ。
銀採掘というとギャンブル的要素が強い印象を持つ人が多いが、ヘクラ創業者のパッツィ・クラークは地元に顔が利き、アマサ・キャンベルは技術に強く、ジョン・フィンチは資金力があったので、これらがうまくかみ合い、ヘクラは当初から会社組織として成功した希有(けう)な事例とされている。
当初はヘクラ鉱山とスタンダード鉱山の運営会社だったが、技術進歩を背景に、地下深部の採掘が可能になると、1980年代に同じ地区のラッキー・フライデー鉱山の権益を100%獲得し、これを中核事業に育てた。
21世紀になると、買収を通じてコーダレーン地域以外の鉱山に事業を拡大する。2008年には少数出資していたアラスカ州グリーンズクリーク鉱山の他社持ち株分を7億5000万ドルで買収した。グリーンズクリークは、世界有数の高品位銀鉱山として知られており、銀に加えて金、鉛、亜鉛を副産物として生産することも相まって、ヘクラの収益安定化に寄与している。
買収で拡大
13年にカナダのオーリゾン・マインズ社を7億9600万カナダドルで買収し、ケベック州のカサ・ベラルディ金鉱山を傘下に収めたことで、金の生産も本格化させた。18年にはクロンダイク・マインズ社から、ネバダ州のファイアクリーク鉱山とホリスター鉱山を4億6200万ドルで買収。
22年にカナダのアレクスコ・リソーシ…
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週刊エコノミスト
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