米国とフィリピンが主催する大規模軍事演習「バリカタン」に、今年初めて日本が本格参加した。イラン攻撃を機に米国の戦力が中東地域に集中し、アジアでの抑止力の低下が懸念されている。日本はバリカタンへの本格参加を通じて、海洋進出を強める中国を念頭に、同志国間の連携を強化したい考えだ。
南シナ海を望む海岸の砂浜一帯に、自衛隊員たちは米軍、フィリピン軍と共に迫撃砲や無反動砲、機関銃で陣地を構えた。身を低くして沖に狙いを定め、一斉に射撃を加えると、無数の水柱を上げながら、次々と標的を撃破した。
自衛隊は4日、米軍やフィリピン軍と共に、海から上陸する敵を陸からの射撃で阻む訓練を実施した。
「なかなか国内ではやりきれない訓練。非常に意義のあるものになった」。第2水陸機動連隊長の富野匠1等陸佐は演習後、そう語った。
フィリピン軍のアリストテル・ゴンザレス中将も「装備を自衛隊が持ち込んで訓練できたことで、米軍やフィリピン軍といかに連携できるかを確認することができた」と応じた。
演習場の海岸から南シナ海を北へ約400キロ進むと、台湾の南端に到達する。フィリピンも台湾も、中国が安全保障上の大きな脅威だという共通点がある。
日本はこれまで、バリカタンにオブザーバーとして、人道支援などに限定して参加してきた。自衛隊とフィリピン軍が共同訓練などで相互に訪問しやすくする「円滑化協定(RAA)」が昨年発効したことを受け、本格的に訓練に参加することとなった。
日米比はともに、「訓練は特定の国を想定したものではない」と強調する。だが、その一方で、米国は海洋進出を強める中国を念頭にフィリピンへの関与を強め、日本も安全保障の協力でフィリピンに急接近している。
フィリピンは「インド太平洋防衛のアキレス腱」
日本にとって、フィリピンは…
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