高速炉「常陽」の再稼働、26年度半ばから延期 追加調査で

日本原子力研究開発機構は24日、高速実験炉「常陽」(茨城県大洗町)の再稼働を延期すると発表した。2026年度半ばの運転再開を目指していた。地震発生時の設備状況などを追加調査する必要が生じた。再稼働時期は未定とし、26年末をめどに示したい考えだ。
常陽は1977年に運転を始めた。原子炉内装置のトラブルで2007年から停止している。23年7月に原子力規制委員会から再稼働に向けた設置変更許可を得て安全対策工事を進めてきた。工事はほぼ終えたが、規制委から地震発生時の建物内の各設備の状況などの報告を求められ追加調査することにした。
実験炉近くの地盤でボーリング調査するなどし、地上約30メートル、地下約30メートルの建物の部位ごとに揺れ方などをシミュレーションする。調査方法が妥当かを規制委と確認しながら進めるため再稼働時期は見通せないとした。

24日に記者会見した原子力機構の関根隆・「常陽」運転再開プロジェクトマネージャーは「個人的な見解だが26年末か27年初めには(再稼働時期を)説明するために努力したい」と話した。
常陽は原子力発電所の使用済み核燃料からプルトニウムなどを取り出し、再利用する「核燃料サイクル」の一角を担う。常陽の次段階である高速増殖原型炉「もんじゅ」は16年に廃炉となり、次世代原子炉とされる高速炉開発のために常陽は再稼働を目指してきた。
当初は24年度中の再稼働を目指してきた。新たな規制基準への対応で追加の安全対策工事が必要になり再稼働時期を26年度半ばとしていた。今回で2回目の延期になる。














