コロナの5類引き下げ 今の医療体制では心配だ!
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新型コロナウイルスの感染症法上の分類について、政府は、現在の「2類相当」から、季節性インフルエンザと同じ「5類」に引き下げる方針を固めました。1月27日には、その時期をゴールデンウィーク明けの5月8日とすることを決定しました。
連休明け5月8日から「5類」に
読者のみなさんは、この引き下げの是非について、どう考えますか? 賛成? 反対?
たぶん、人それぞれでしょうし、「実際に5類に引き下げてみないと、どうなるか分からない」と、賛否を決められない人も少なくないのではないでしょうか。
5類への引き下げを歓迎する人たちの気持ちは、よく分かります。

国内で初めてコロナ患者が確認されて、もう3年。その間、私たちは緊急事態宣言などで様々な行動が制限され、経済活動も停滞した。大勢の人が集まる忘年会や送別会は取りやめ、カラオケも自粛。大学生はオンライン授業ばかりで友達が作れず、キャンパスライフをほとんど楽しめなかった。でも、オミクロン株が主流になってからは、重症化率が季節性インフルエンザとほぼ同等になった。もうそろそろ、いいんじゃない? 欧米諸国なんて、ほとんど誰もマスクを着用せず、以前の日常に戻っているじゃないか――。
こう考えている人は、多いのではないでしょうか。
現在、発熱した患者は「発熱外来」や「指定医療機関」などを探して受診することになっていますが、5類になれば、建前上は、季節性インフルエンザと同じように、かかりつけ医や自宅近くの市中病院など、どの医療機関でも診てもらえる、ことになっています。
でも、私はここに引っかかります。5類になったら、本当にどの医療機関でも新型コロナの患者(または疑わしい人)を診てくれるの?
訪問診療の医師は「5類反対」…「患者が速やかに適切な医療を受けられないから」

そこで、昨年10月に引き続き、「ひなた在宅クリニック山王」(東京都品川区)の田代和馬院長に話を聞きました。「断らない医療の実現」を信念に訪問診療を行い、約600人のコロナの自宅療養者を診療してきた在宅医です。
――率直に言って、5類への引き下げに田代先生は賛成ですか、反対ですか。
「類型の見直しについて議論すること自体は結構ですが、現時点で引き下げを決めることに賛成はできません。なぜかと言うと、5類に引き下げる大前提が達成できていないからです」
――「大前提」とは?
「新型コロナウイルス感染症になった人、疑わしい人、あるいは重症化してしまった人が、速やかに適切な医療を受けることができる、という大前提です。言い換えれば、『コロナ難民』『発熱難民』をつくらない、という大前提。現状をみると、とてもそんな体制ができているとは思えず、このままでは、5類に引き下げた時に社会の混乱を招きかねません」


























