ジャニーズ問題で考える「トラウマからの解放」…紙面連載で書ききれなかったこと<下>
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ジャニーズ事務所の創業者、ジャニー喜多川氏(2019年死去)による性加害問題は、この1か月の間に大きく進展を見せました。

前回のこのコラムが公開された8月29日、「外部専門家による再発防止特別チーム」が調査報告書を公表。性加害の詳細な実態を明らかにし、その原因と背景を分析するとともに、再発防止策を提言しました。
9月7日には同事務所が記者会見。東山紀之・新社長、藤島ジュリー景子・前社長がともに性加害の事実を認め、被害者の救済や補償を行う考えを表明したのは、みなさん、ご存じの通りです。
「世の中は汚いものだと思うように」
それ以前からすでに、被害に遭った元所属タレントらがテレビなどで「今でも(性被害の場面がよみがえる)フラッシュバックに苦しんでいる」などと話していました。トラウマについての紙面連載を終えて間もなかった私は、性被害後のトラウマ症状についてもっと詳しく知りたいと思い、記者会見の前に、67ページに及ぶ報告書に目を通しました(報告書はジャニーズ事務所のホームページから誰でもダウンロードできます)。
「性加害の影響」の項(24~26ページ)には、〈ジャニー氏による性加害の身体的、精神的影響〉についての被害者らの供述が箇条書きで並んでいます。9月17日付弊紙朝刊のコラム 「広角多角」 でも少し紹介しましたが、以下、一部を抜粋します。

「度重なる幻聴やフラッシュバックで、自殺願望も抱くようになりました。女性と性交をしている時もジャニー氏の性加害を思い出して恐怖感を抱いたり、食事中にもそのような場面を思い出して吐きそうになったりしたこともありました」
「社会に出て仕事を始めるようになってからも、同性不信があり、権力がある人やジャニー氏と同年代の人を見ると恐怖を覚えました。社会生活に支障があり、上司からの指示に恐怖心から身構えて、仕事が続けられませんでした」
「前よりも、まっすぐ夢を追いかけるのが難しくなりました。誰かに
「人を表面だけでは見ないようにするようになり、世の中は汚いものだと思うようになりました」


























