玉城氏が制した沖縄知事選…「3連勝」支えたウチナーンチュ意識
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沖縄本土復帰50年の節目に行われた沖縄県知事選は、保守の一部と革新が共闘する「オール沖縄」を率いる玉城デニー氏が大勝し、再選を果たした。先行する首長選で苦戦が続いていた「オール沖縄」は、知事選と同時に行われた宜野湾市長選でも敗北したが、知事選では2014年11月以降、3連勝になる。「オール沖縄」はなぜ、全県が選挙区になる知事選では強いのか。選挙結果や読売新聞社が行ってきた各種の調査データを読み解くと、3連勝の背景には基地問題で国と対立する「オール沖縄」勢力の強固な「ウチナーンチュ(沖縄の人)意識」が垣間見える。

基地問題が原動力

立憲民主、共産、れいわ、社民の推薦を受けた玉城氏の得票数は33万9767票(得票率50.8%)。2018年の前回選から約5万7000票減らしたが、前回も知事の座を争った与党系候補の佐喜真淳氏(自民、公明推薦)は、保守系の下地幹郎氏が出馬した影響もあり、玉城氏より約6万5000票少ない27万4844票(41.1%)にとどまった。県都・那覇市では玉城氏7万2688票(53.3%)、佐喜真氏4万7925票(35.1%)で、2万票以上の差がついた。
投票所の出口で、投票を終えた有権者に質問する「出口調査」のデータを見ると、玉城氏は男性の47%、女性の57%の支持を集めており、女性の人気が高いことが分かる。政党別では立民支持層の83%、共産支持層の91%の支持を集め、野党支持層を手堅く固める一方、無党派層の62%を押さえた。自民支持層の25%、公明支持層の31%にも食い込んだ。危なげない勝利、大勝だったといっていい。
今回の知事選の最大の争点は、宜野湾市の米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設計画だった。
「出口調査」でも、重視する政策課題として「普天間飛行場の移設など基地の問題」を挙げた人が全体の32%で最も多かった。年代別に見ると、20歳代と30歳代では「教育や子育て支援策」を下回ったものの、40歳代以上の年代では逆転。高齢になるほど基地問題重視の割合は増加しており、最も高い70歳以上では44%に達した。辺野古移設への賛否については、「どちらかといえば」を含めて、「反対」が54%と多く、「賛成」の41%を上回った。
基地問題への関心は総じて高いが、支持層別に見ると、くっきりとした違いが浮かび上がる。基地問題を重視する人は玉城氏支持層では43%に達したが、佐喜真氏支持層ではその半分以下の21%。辺野古移設に「反対」とした人の投票先は74%が玉城氏で、佐喜真氏は18%に過ぎない。辺野古移設反対の姿勢が、玉城氏当選の大きな原動力となっていることが分かる。

「オール沖縄」の伸長は、米軍基地問題を重視する世論の流れと軌を一にしている。重視する政策課題について、出口調査で類似の質問をした2010年以降の知事選のデータを見ると、「米軍基地を巡る問題」を挙げた人は10年30%→14年46%→18年43%と14年以降急増している。今回の32%は与党系の仲井真弘多氏が当選した2010年のレベルまで低下したと見ることもできるが、辺野古の埋め立てがすでに進んでいる中での調査であることを考えれば、依然として高い水準を維持していると言える。





























