堀込泰行「馬の骨」20周年ベスト盤「そんなに後々まで聴かれるなら酒もたばこもやめて臨んでいれば」
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シンガー・ソングライター堀込泰行のソロプロジェクト「馬の骨」が20周年を迎え、ベスト盤「BEST OF UMA NO HONE 2005―2025」(コロムビア)を出した。ソロであり、バンドでもあるという位置づけの自由なサウンド。「もっと力を抜いてもいいんだと、自分を変えるきっかけになりました」と振り返る。(鶴田裕介)

馬の骨は、堀込が兄・堀込高樹と2人で組んだバンド「キリンジ」時代に並行して活動していたソロプロジェクトだった。「キリンジは、この曲だったらベースはあの人がいい、ピアノはあの方に……と、曲ごとに適材適所でお願いしていた。一方で、メンバーを統一し、バンドらしいサウンドで自分の曲を試してみたい気持ちがあり、『馬の骨』を始めました」
馬の骨は2005年と09年、2枚しかアルバムを出していない。うまくいった曲もあれば、もうちょっとだな……という曲もあったという。今回のベスト盤は2枚から本当に気に入っている曲だけを厳選した。「まとめると、すごくいいものができた。今後は、大変だけれど20曲用意した上で10曲に絞るくらいの勢いで制作に向かうのがいいという展望が見えた」と“成果”を語る。
05年の初アルバムと同じメンバーで録音した新曲「Let’s get crazy」は、16年ぶりに録音したとは思えないほどバンドのグルーブ感にあふれる。「少ない楽器編成、音数で、それぞれが
馬の骨は「遊ぶ場所」であり、「失敗ができる場所」でもあると言う。「キリンジではあり得ないゆるさがあった。失敗できる場所というのは、言い換えると余白のある場所ということになるのかな」
最近、音楽番組でのんと共演し、キリンジの「エイリアンズ」を歌った。同バンドのアルバム「3」は今もレコード店に並ぶ。過去の作品が世代を超えて聴かれていることに「ずっと飽きないものを作ろうという意識は、2人ともあったと思います。兄は耐久性のある音楽、という言い方をしていました」。
一方、「どの時代のどのアルバムでも、ここを歌い直したいな、というところがある。僕はずっと気にしているけれど、聴く人は気にしないのかなと心配になります。そんなに後々まで聴かれるのなら、酒もたばこもやめてプロ意識の高い状態で臨んでいればもっといい歌が残せたかも、と思ったり」。名盤を作った人間にしか持ち得ない悩みがあるようだ。
馬の骨は12月28日、東京・渋谷のWWW Xで公演する。


























