ジャン・レノが愛する日本で挑む一人舞台、「私の物語」自ら脚本…全国11都市で公演「滞在生活も楽しむつもり」

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 フランスの名優ジャン・レノ(77)が、5月に東京で一人舞台「らくだ」に挑む。自ら脚本を書き、演じるのは自分自身。愛する日本で創作し、上演する。「私は何者なのか、どこから来たのか。これまでの軌跡、人間としての私を見せたい」と語る。(川床弥生)

「日本の全てが好き」と語るジャン・レノ=杉本昌大撮影
「日本の全てが好き」と語るジャン・レノ=杉本昌大撮影

 コロナ禍で小説を書いている最中に今回の舞台を思い立ったという。スペイン人の祖父母について、家族なのに何も知らないことに気づいた。そして、自分の6人の子供に「これまでの私の人生の歩みと人物像を伝えたいと思った」。日本で家族がテーマの三部作を手がけた演出家のラディスラス・ショラーとタッグを組み、東京芸術劇場との共同制作が決まった。

 脚本を書くため、自分を見つめ直した。「道のりは長かった」と苦笑する。タイトルの「らくだ」は自分の“内なる動物”だという。「私は一歩一歩らくだのように進む人間。ゆっくり反すうする、ゆっくり観察する。誕生や離婚といった人生の断片を把握するのにも時間がかかった」

 パリの演劇学校に入った後、舞台俳優としてキャリアをスタート。今回、舞台を選んだのも必然だった。「生身の自分で自分を演じることが、明確な答えだった」。出世作の映画「グラン・ブルー」の後、自分を見失った時期があったが、地方の劇場で舞台に立ち、初心に返れた。「自分がどこから来たのか、元々いた場所へのリスペクトという意味でも演劇、舞台だった」

 映像とは違う舞台の 醍醐だいご 味について、「匂いや音、舞台と観客が影響し合って見えない空気が作られる。人間が一人存在するだけで、雰囲気や世界がまったく変わることがある」と語る。

 本作では、7歳の頃に母とバルコニーで語った思い出、リュック・ベッソン監督との出会い、撮影現場での日々――と、今に至るまでの人生を紡ぐ。「レオン」「GODZILLA」など出演作の映像を交え、ピアノに合わせて8曲、歌も披露する。「歌が芝居にリズムを与えている」と話す。

 ショラーの演出には全幅の信頼を置く。「彼は私にとっての鏡。愛情のある“敵”として、脚本の通り生きた人物かどうかを教えてくれる。そして、それを超えた別の場所に私を連れて行ってくれる」

 25年来の大の親日家。4月20日に開かれた在日フランス商工会議所のイベントでも、宮崎駿監督の「紅の豚」の吹き替えの思い出などを語った。今回は東京のほか全国11都市で公演。滞在生活も楽しむつもりだ。「笑いあり、涙あり、歌もある。劇場で会いましょう」と優しい笑みを浮かべた。

 5月10~24日、池袋の東京芸術劇場。(電)0570・010・296。

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