日銀の次の利上げ、ちばぎん総研前田社長は「約半年後」…野村証券・森田京平氏「2027年になると考える」
完了しました
日本銀行が追加利上げを決定し、政策金利は0・75%程度と30年ぶりの水準となる。植田和男総裁の判断への評価や今後の利上げ見通しについて、日銀OBでちばぎん総合研究所の前田栄治社長と、野村証券の森田京平チーフエコノミストに聞いた。(大塚健太郎、奥田樹)
ちばぎん総合研究所・前田栄治社長

賃上げの「初動」の情報が入ってきた今のタイミングで日銀が利上げに踏み切ったのは適切だ。ただ、(物価上昇に対して金融政策が後手に回る)「ビハインド・ザ・カーブ」に陥るリスクが出てきている。
日銀の利上げは約1年ぶりだが、米国の相互関税が公表される前は、半年に1回のペースで利上げしていた。関税影響を見極めるために利上げを遅らせた対応は理解できるが、結果的に世界経済はそれほど悪化しておらず、本来より遅くなってしまっている。
景気が順調であれば、次の1・0%程度への利上げは、約半年後の2026年6月か7月頃だろう。1・0%程度に達すると、日銀が推計する(景気を刺激せず冷やしもしない)中立金利の範囲(1・0%~2・5%)の下限に達するため、それ以降は利上げの影響をより慎重に見て行くことになるだろう。個人的には中立金利は2%程度でもおかしくないと考える。
野村証券・森田京平チーフエコノミスト

今回の利上げは経済のファンダメンタルズ(基礎的条件)に基づいた判断で、妥当な判断だったと思う。植田総裁が従来の金融緩和からの脱却を図り、「金利のある世界」を実現しているというのは高く評価されるべきだ。
ガソリン税の暫定税率廃止など政府の施策の影響で、全国消費者物価指数(生鮮食品を除く総合)の前年同月比の上昇率は、2026年2月から日銀が目標とする2%を割るだろう。来年通して物価が伸び悩む可能性が高く、そのような状況下では日銀は次の利上げを正当化しづらい。2026年中は利上げは行わず、次の利上げは27年になると考える。
日本では物価上昇と賃上げがまだ十分にひも付いていない。今後、物価上昇率が低下し、実質賃金がプラスとなれば家計は消費をしやすくなる。消費の拡大によって、賃金と物価がひも付いていけば、次の利上げも判断できるだろう。


























