[LEADERS]日本発コンタクト「ビッグ4」追う…メニコン社長 川浦康嗣氏 56

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 日本で初めてコンタクトレンズの実用化に成功したメニコン(名古屋市)がイノベーション(技術革新)を生む社内改革を推進している。初の生え抜きトップ、川浦康嗣社長に聞いた。

かわうら・こうじ 1969年愛知県生まれ。92年早大法卒、メニコン入社。経営企画室を経て、2010年メニコンシンガポール社長。23年4月に代表執行役社長、25年6月から取締役兼代表執行役社長 最高経営責任者(CEO)。
かわうら・こうじ 1969年愛知県生まれ。92年早大法卒、メニコン入社。経営企画室を経て、2010年メニコンシンガポール社長。23年4月に代表執行役社長、25年6月から取締役兼代表執行役社長 最高経営責任者(CEO)。

「利便性」と「安全性」体験を差別化

 コンタクトレンズって形にイメージがないですよね。はめてしまうと、どういう形をしているかわからない。自動車や家電と違って外観を意識することはない製品です。

 何を売っているかというと、今で言うところの「コト消費」です。コンタクトをはめる時の体験が価値です。ビジネスの特徴はそこにあります。

 メニコンの独自性は、ユーザーの利便性とか、安全性というところで差別化された製品を投入していることです。

 例えば独自のコンタクトレンズケースの「スマートタッチ」は、コンタクトレンズの内側が下向きで収納されているため、内側に触れることなく、裏表も確認不要で簡単・清潔に装着できます。

 製品の機能だけでなく、売り方も、サブスクのように毎月定額でコンタクトレンズが利用できる「メルスプラン」を導入していてお客様に支持されています。

 目にかかわる企業として、近視の進行を抑制する研究開発にも取り組んでいます。

 その一つが「オルソケラトロジー(オルソK)」です。就寝時に特殊なコンタクトレンズをつけることで近視を矯正する治療法で、オルソKによる近視の進行抑制治療を早期から研究している企業だと思います。技術的蓄積も多く、先行しています。より発展させて、世界中に提供していきたいですね。

 <世界的にコンタクトレンズ需要が拡大する中、2月にはマレーシアでグループ最大の敷地面積を有する新工場が商業生産を開始した。ジョンソン・エンド・ジョンソンなどコンタクトレンズ業界の「ビッグ4」の背中を追う>

 「ビッグ4」は全てアメリカの企業です。企業規模の差はありますが、技術力は追いついています。製品ポートフォリオ(構成)も同等になりました。生産能力だけがネックでした。

 そこでマレーシアに最大級の工場を作り、キャッチアップしようというわけです。我々の世界シェア(占有率)は3%くらいですが、マレーシア工場は拡張性も考慮しています。現在の建屋は需要動向に応じて最大4倍まで拡張できるほか、製造ラインも段階的に増設できますので、将来的に国際競争の舞台に立てると考えています。厳しい競争ですが、「一軍のペナントレース」で成績を出していきたいと思っています。

転職考え英語習得 思わぬキャリアに

 <新卒でメニコンに入社した。東京証券取引所への新規株式公開(IPO)のプロジェクトに携わったことが転機になった>

 中堅社員だった時、大きなプロジェクトに参加する機会を得ました。IPOの準備です。

 私は文系でしたが、技術のこと、マーケティングや経理、会計など幅広い分野の書類を作らなければなりません。上場準備は取引所からいろいろ質問がきて、締め切りもきつかった。

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