発表!2025年読者が選んだ海外10大ニュース
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2025年の「海外10大ニュース」が決まりました。
【1位】第47代米大統領にトランプ氏が就任

米国のドナルド・トランプ氏が1月20日、第47代大統領に就任し、第2次トランプ政権が発足した。「米国第一」主義のスローガンの下、前例のない施策を推し進め、国内外に大きな影響を与えた。
就任初日に温暖化対策の国際的枠組み「パリ協定」からの離脱や、国際機関・世界保健機関(WHO)からの脱退に関する大統領令に署名し、バイデン前政権が重視した国際協調路線を次々と覆した。
外交・安全保障政策では、「力による平和」を掲げ、6月にイランの核施設を攻撃した。一方で「ピースメーカー(平和の構築者)」を自任し、パレスチナ自治区ガザやロシアが侵略するウクライナなどの和平協議を仲介した。8月には米アラスカ州でロシアのプーチン大統領と対面で会談した。
内政では、不法移民対策を最重要課題として位置付けた。取り締まりを強化し、治安維持を名目に民主党が強い都市に州兵を派遣した。連邦議会での党派対立は深まり、予算案を巡って共和、民主両党が譲歩せず、10月には連邦予算の失効に伴う政府機関の一部閉鎖に突入した。閉鎖は過去最長の43日間にわたった。
2026年もその言動に、世界の視線が注がれそうだ。(ワシントン 阿部真司)
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【2位】首相の「台湾」答弁反発

高市首相が11月7日、台湾有事が集団的自衛権行使の対象となる「存立危機事態」になり得ると答弁したことに対して、中国の
日中間の航空便の減便や中国での日本人アーティストの公演中止、地方都市間交流の停滞など、影響は広範囲に及んだ。12月6日には、沖縄本島南東の公海上空で、航空自衛隊機が中国軍の戦闘機から2度にわたってレーダー照射される事態も起きた。
台湾問題を「核心的利益の中の核心」と位置づける中国政府は、国際社会に自国の主張を浸透させる工作を強化し、日本の孤立化を狙っている。中国の国連代表部は、答弁撤回を求める書簡を2度、事務総長に送り、「国際社会は日本が戦後の国際秩序を覆そうという野心を抱いていることに高い警戒を示すべきだ」などと主張した。中国とのディール(取引)成立を最優先事項とするトランプ米大統領は、台湾を巡る議論には沈黙を保っている。対立の長期化は避けられない状況だ。(北京 吉永亜希子)
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【3位】「相互関税」発動

製造業の国内回帰や貿易赤字の解消を目指すトランプ米政権は4月5日、「相互関税」の第1弾として、ほぼ全ての国・地域に一律10%の基本関税を発動した。9日に上乗せ分を発動した直後に停止し、各国・地域と個別に貿易交渉に入った。
新たな相互関税の税率は8月に適用され、約70か国・地域からの輸入品に10~50%の関税をかけた。日本や欧州連合(EU)、韓国などは15%で、ブラジルとインドは50%となった。
第2次政権下での中国に対する関税は5月に145%から30%に下がり、10月30日の米中首脳会談での合意で20%となった。
分野別に関税が課されている自動車や鉄鋼・アルミニウム製品、銅、木材などは相互関税の対象には含まれず、発動が見込まれる医薬品、半導体も同様の扱いになる。合成麻薬フェンタニルなどの米国流入を理由に関税が課されているカナダとメキシコも対象外だ。
米エール大予算研究所の11月の推計によると、第2次政権が発足するまで米国の平均関税率は2・4%だったが、一時は28%にまで上昇。その後、適用除外の実施などで現在は14・4%となっている。(ワシントン 田中宏幸)
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【4位】ロス山火事24日続く

米カリフォルニア州ロサンゼルスとその近郊で1月7日、複数の山火事が発生した。このうち、ロサンゼルス西部パシフィック・パリセーズと東郊アルタデナの火災で計31人が死亡した。24日間続いた二つの火災の焼失面積は150平方キロ・メートル以上に及び、計1万6000棟以上が全焼した。
被害拡大を受け、米アカデミー賞の候補作品発表や米プロバスケットボール協会(NBA)の試合が延期となるなど、影響が広がった。高級住宅街などが燃え、経済損失は世界の山火事で史上最悪となる計650億ドル(約10兆円)に上ると推計され、保険料の高騰も問題となった。
米連邦検察は10月、火災発生の6日前にパリセーズの丘に放火した疑いで、29歳の男を逮捕した。消防隊員がすぐに消し止めたが、連邦検察は地中でくすぶっていた火が1月7日の強風で再燃し、燃え広がったとみている。男は無罪を主張している。
アルタデナの火災を巡っては、米司法省が送電網の不備が原因だとして、地元電力会社に損害賠償を求めて提訴した。(ロサンゼルス 後藤香代)
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【5位】ルーブル盗難被害 8800万ユーロ

パリのルーブル美術館で10月19日、高所作業用のクレーン車で乗り付けた2人組が、バルコニーから窓ガラスを割って館内に侵入した。2人組はフランス王室ゆかりの宝飾品の展示室に入り、展示ケースから宝飾品9点を奪うと、外で待機していた仲間2人と共にバイクに乗って逃走した。開館直後の美術館に侵入するという大胆な手口で、犯行時間は約7分だった。
検察当局は11月28日までに実行犯4人を拘束し、起訴した。いずれも30代の男で、展示ケースやバイクに残されたDNAなどから身元が特定された。うち1人は、パリ近郊のシャルル・ドゴール空港からアルジェリアに出国しようとしているところを拘束された。
盗難品については、事件直後に王冠1点が美術館近くで回収されたが、残る8点は見つかっていない。歴史的な価値が高い品ばかりで、ナポレオン3世の妻、ウジェニー皇后のティアラやブローチなどが含まれる。被害総額は8800万ユーロ(約160億円)に上る。
事件を巡っては、美術館の警備体制の不備も指摘された。監視カメラの死角が多数存在しており、侵入口となったバルコニーの様子も捉えられていなかった。
(パリ 上地洋実)
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【6位】ミャンマーM7.7 3700人死亡

ミャンマーで3月28日、中部マンダレー近郊を震源とするマグニチュード(M)7・7の地震が発生し、日本人を含む3700人以上が死亡、5100人以上が負傷した。
ミャンマーでは国軍と民主派などとの戦闘が続いており、国軍は被災地のうち軍の支配が及ばない地域への救援活動や支援物資の搬入を制限した。4月2日に地震対応を理由に一時停戦を発表したが、停戦期間中も空爆が続いた。
住民らは炎天下の屋外で避難生活を余儀なくされた。国連は復興まで数年かかるとの見通しを示している。
隣国タイでも強い揺れがあり、バンコクでは建設中の高層ビルが崩壊して60人以上が死亡した。
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【7位】ゼレンスキー氏を罵倒 露侵略3年

ロシアによるウクライナ侵略は2月24日で3年となった。政権に返り咲いた米国のトランプ大統領が仲介に意欲を示したが、和平が実現するかどうかは見通しが立っていない。激しい戦闘が続いている。ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は2月28日、ホワイトハウスでトランプ氏と会談したがカメラの前で罵倒され、会談は決裂した。ロシアに融和的なトランプ氏による仲介の行方をうかがわせた。
ロシアとウクライナは5~7月にトルコで直接協議を3回行ったが、停戦には至らなかった。プーチン露大統領は8月、米アラスカ州で会談したトランプ氏に東部ドンバス地方からのウクライナ軍の撤退と全域の割譲を求め、現在の前線での停戦を提案した。こうした露側の要求を含む28項目の和平案をたたき台に協議が続いている。
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【8位】新教皇レオ14世 初の米国出身

約14億人の信徒を擁するカトリック教会の最高指導者、ローマ教皇フランシスコが4月21日、療養の末に脳卒中などにより88歳で死去した。5月7日に始まった教皇選出会議(コンクラーベ)は8日、4回目の投票で米シカゴ出身のロバート・フランシス・プレボスト枢機卿を第267代教皇に選出した。新教皇は「レオ14世」名乗り、米国出身の教皇が初めて誕生した。
南米ペルーで宣教活動に長年取り組み、2023年以降は、バチカン(ローマ教皇庁)の司教省長官を務めた。貧困や移民問題などに熱心な姿勢は、改革派のフランシスコに近い一方、教義を重視する保守的な面もあり、教会内の分断を回避するバランス重視の人選となった。
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【9位】韓国の尹大統領逮捕 現職初

韓国の
尹氏は戒厳令を宣布した際の緊急談話で、当時の野党が政府高官の
韓国・聯合ニュースなどは、公判が来年1月にも結審し、2月に判決が言い渡されるとの見通しを伝えている。
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【10位】旧統一教会の韓総裁 逮捕

韓国の
12月1日にソウル中央地裁で開かれた初公判では、韓氏の弁護側は「精神的指導者であり、政治行為に関与することはない」と起訴事実を否認。検察側は「違法資金と私的な縁故を利用して国政運営を図った重大犯罪だ」と主張した。
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【番外】香港高層火災 160人死亡

香港北部で11月26日、火災が発生し、32階建てマンション7棟が燃えた。香港当局は少なくとも160人の死亡を確認。1997年の香港返還以降、最悪の人的被害を出す火災となった。
マンションは大規模修繕工事中だった。建物を囲っていた防護ネットが防火基準を満たさない安価な製品だったことや、窓枠に設置された可燃性の高い発泡スチロールが被害拡大を招いたとみられている。
出火原因は捜査中だが、香港紙によると、日頃から作業員が喫煙していたという住民の証言が相次いだ。防護ネットに関しても、施工業者が当局の検査対象となりやすい場所にだけ、基準を満たす製品を使用していたことが判明。発生時、全ての棟で火災報知機が鳴らなかったことも分かっており、ずさんな安全管理が招いた「人災」との非難が高まった。
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1~30位ニュース一覧
1位 第47代米大統領にトランプ氏が就任 13,688(86.8%)
2位 中国、高市首相答弁に反発 渡航自粛呼びかけ 10,391(65.9%)
3位 米が相互関税発表 日本24% 中国34% 10,312(65.4%)
4位 ロサンゼルスで山火事 8,342(52.9%)
5位 ルーブル美術館で盗難 被害約8800万ユーロ 8,113(51.4%)
6位 ミャンマーでM7.7の地震。3700人以上死亡 7,788(49.4%)
7位 ウクライナ侵略3年、トランプ氏はゼレンスキー大統領を罵倒 6,745(42.8%)
8位 初の米国出身 新教皇レオ14世 6,196(39.3%)
9位 韓国の尹大統領逮捕 現職で初 6,195(39.3%)
10位 旧統一教会総裁を逮捕 5,197(33.0%)
11位 トランプ氏と習近平国家主席が6年ぶりに対面会談 4,618(29.3%)
12位 米イスラエル、イラン核施設をそれぞれ空爆 4,588(29.1%)
13位 大相撲のロンドン公演 34年ぶり 4,245(26.9%)
14位 ガザ和平計画「第1段階」合意 4,016(25.5%)
15位 中露朝首脳が北京で軍事パレードを参観 3,567(22.6%)
16位 韓国大統領選で李在明氏勝利 3,414(21.7%)
17位 インド旅客機墜落 死者200人超 3,286(20.8%)
18位 米がハーバード大の留学生受け入れ停止発表 3,242(20.6%)
19位 米露首脳、アラスカで対面会談 停戦合意至らず 3,020(19.2%)
20位 英仏カナダがパレスチナを国家承認 2,714(17.2%)
21位 米テキサス州で大規模洪水、130人以上が死亡 2,466(15.6%)
22位 中国がレアアースの輸出規制強化を表明 2,359(15.0%)
23位 ノーベル平和賞にベネズエラの野党指導者 2,341(14.8%)
24位 イスラエルがカタール空爆 2,276(14.4%)
25位 トランプ氏に近い保守系団体代表が銃撃死 2,216(14.1%)
26位 中国がスパイ罪で邦人に実刑判決 2,141(13.6%)
27位 IOC会長にコベントリー氏 初の女性、アフリカ出身 2,049(13.0%)
28位 セブ島で地震 70人以上が死亡 2,028(12.9%)
29位 カナダでG7サミット 首脳宣言は見送り 1,709(10.8%)
30位 インドとパキスタンが軍事衝突 1,640(10.4%)
(数字は得票数。カッコ内は有効投票に占める割合。文中と写真の日付は現地時間、肩書は当時)
過去5年トップ3
■2024年
〈1〉米大統領選、トランプ氏が勝利
〈2〉トランプ氏狙った暗殺未遂事件
〈3〉大谷翔平の通訳を球団が解雇
■2023年
〈1〉ハマスがイスラエルに大規模攻撃、イスラエルが報復
〈2〉トルコ・シリア大地震5万人超死亡
〈3〉ハワイ・マウイ島で大規模山火事
■2022年
〈1〉ロシア、ウクライナ侵略開始
〈2〉エリザベス英女王死去
〈3〉ソウル・梨泰院で雑踏事故
■2021年
〈1〉ジョー・バイデン氏が米大統領に就任
〈2〉新変異株「オミクロン株」、世界で感染拡大
〈3〉新型コロナの世界感染者が2億人超に
■2020年
〈1〉米大統領選、バイデン氏が当選確実
〈2〉WHO、新型コロナウイルスのパンデミック表明
〈3〉米国で警官に拘束された黒人男性が死亡、抗議デモ世界に
全的中なし
2025年の「海外10大ニュース」には11月26日~12月11日の募集期間に1万6750通の投票があり、うち有効は1万5769通でした(読売新聞オンラインの「よみぽランド」からは1万979通)。全47項目のうち、上位10項目を順位に関係なくすべて的中させた人はいませんでした。9項目および8項目的中者の中から抽選で100人に図書カードを贈ります。
■有効投票の的中状況
有効投票の年代別構成比をみると、70歳以上が30%で最も多く、60歳代の25%、19歳以下の18%、50歳代の16%などが続いた。
読売新聞社が小中高校の教職員向けに新聞記事を使った教材を配信する「読売ワークシート通信」の活用校を含め、全国82の小中高校などから、「日本」は計4182通、「海外」は計2802通の投票があった。読売中高生新聞12月26日号に10代が選んだ10大ニュースの結果を掲載予定。


























