受け師が攻めた! 天使の跳躍…ランキング戦1組 木村一基九段×都成竜馬七段 

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第3譜

ランキング戦1組2回戦
(先)九段 木村一基×七段 都成竜馬
       △1二香 43
▲3五歩 16 △同 歩 …
▲3八飛 … △4四角 12
▲3三歩 5 △4二飛 47
▲3五角 13 △3三角 …
▲2四歩 24 △同 歩 2
▲3四歩 4 △1一角 2
持ち時間各5時間
△3時間25分 ▲3時間18分 62手

悩ましい

 後日に都成は図の後手の玉形を以前から考えていた構想だと語った。本局解説の井出隼平五段は「振り飛車ミレニアムを最初に指したのが都成七段ですが、その亜種ともいえる形をうまくまとめました」とたたえた。

 形勢については「互角でしょう。普通の対穴熊戦よりは堅さ負けしないとは思っていましたが」と都成。図からの指し手を「直前までは△7三銀の予定でしたが、3七から角がそれて、銀を上がる必要があるのかなと考えました」と言う。

 実戦の△1二香は、以下の▲3五歩△同歩に▲3四歩ならば△4四角▲3六桂△7七角成▲同金△3六歩▲4四角の局面で飛車を逃げても香が取られない意味がある。

 木村は「こんなことになるならば(前譜で)△8五桂を跳ねさすのではなかったと後悔していましたが、△1二香ならば後手も苦しんでいるとは思いました」と明かす。本譜は3筋を突き捨ててからの▲3八飛~▲3三歩が珍しい攻め筋だ。

 対して△7七角成▲同金△2七金はいかにも見え透いた順で、以下▲3五飛△2六金▲3二歩成の局面で指す手を用意しておかないと踏み込みにくい。都成は△4二飛の他に△3四銀か△6六銀も考えていたが「どれもそこそこ有力で、かえって悩ましかったです」と振り返った。(相崎修司)

悩ましげな表情で盤面を見つめる都成七段
悩ましげな表情で盤面を見つめる都成七段

第4譜

ランキング戦1組2回戦
(先)九段 木村一基×七段 都成竜馬
▲3三桂 1 △2二飛 13
▲8六歩 9 △2三飛 3
▲5五歩 7 △6三銀引1
▲3七桂 5 △3三桂 5
▲同歩成 … △同 飛 1
▲4五桂 … △3五飛 28
▲同 飛 … 
持ち時間各5時間
△4時間18分 ▲3時間43分 75手

桂馬がさばける

 木村は図の局面について「チャンスが来たと思ったが、本譜はひどかった」と言う。▲3三桂では▲2八飛がまさり、感想戦では以下△6六銀▲8六金△3二飛▲2四飛△2三歩▲同飛成△2二飛▲同竜△同角が示されて、これは難解だ。

 都成は「▲2八飛を本線に考えており、▲3三桂は2一の桂馬がさばける展開になるので何とかできるというのが振り飛車の感覚です」と語る。

 そして次の▲8六歩も「淡泊でした」と反省する。ここでは▲3七桂があったが、これには後で気づいたそうだ。桂跳ねに△3六歩は▲5五歩△3七歩成▲5四歩△3八と▲5三歩成で先手優勢となる。▲3七桂には△3六銀と、▲5五歩△同銀▲4五桂の順に備えてどうかとされた。

 木村が▲3三桂を打ったのは以下の▲5五歩を突くための布石だった。対して都成は△6三銀引としたが「銀引きが堅く見えたが、期待したほどではなかった」と振り返る。△5五同銀と取り、▲2一桂成△同飛▲3三歩成△6六銀ならば後手が指しやすかった。

 本譜の▲3七桂にも△3六銀はあった。都成は本譜との比較の末、△3三桂が自然に見えて指したそうだ。だが以下の順で先手の桂馬を使われたのが不本意だったと明かす。形勢は 混沌こんとん としてきたのか。(相崎修司)

考慮する木村九段
考慮する木村九段

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